海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

*

荊[いばら]の城 (上)(下)/サラ・ウォーターズ/創元推理文庫(2004.4.22発行)

   

このミステリーがすごい!2005年度(宝島社)第1位
ミステリーが好きだったら、一度は読んでみる価値のある作品です。 
本作品は英国推理作家協会賞の歴史ミステリ部門にあたるエリス・ピーターズ・ヒストリカル・ダガー賞を受賞 ブッカー賞最終候補作品
舞台は19世紀半ば、ロンドンのラント街。表向きは錠前屋だが、盗品を転売するイッブズ親方・事情がある女から赤ん坊を預かり、引き取り手を見つけるサクスビー夫人、この二人を父母のようにして育った掏摸で孤児のスーザン・トリンダーが17歳になったとき、ある話が持ちかけられる。
『半身』を読んで作家にしてやられてしまったので、今回は本当に注意深く読み進めたのに、またしてもやられてしまいました。サラ・ウォーターズさん、あなたには本当に脱帽です。
サラ・ウォーターズは、1966年に英国のウェールズに生まれ、ロンドンで育った。98年に TIPPING THE VELVET で小説家デビュー。翌99年に発表した第2長編『半身』が、アメリカ図書館協会賞・サンデー・タイムズの若手作家年間最優秀賞・35歳以下の作家を対象とするサマセット・モーム賞受賞
2004年週刊文春ミステリベストテン第2位
闘うベストテン2004(ミステリチャンネル)第6位 日本のミステリー界での評価が高いのも納得できます。
2004年4月22日創元推理文庫より発行

 - 2004年, 2004海外ミステリ, 2005年版 (2004年), 歴史ミステリもの, 評価: ☆☆☆☆☆