血の記憶(上)(下)/グレッグ・アイルズ/講談社文庫(2008.10.15発行)
大好きな作家のひとりグレッグ・アイルズの第9作 原題は「Blood Memory(2005)」
主人公は女性歯科科学者(歯の噛み跡を鑑定をする歯科医)のキャット・フェリー
銃で撃たれた後、激しく何箇所か噛まれ、最後に止めを刺されるという男性の連続殺人事件が次々と起こる—
あっという間に物語に引き込まれていきます。先を読まざるを得ない構成のうまさはさすがと言わざるを得ません。
今回のメインテーマは「身を守ることなど絶対にできない幼い子供に対する性的虐待」
これが如何に残虐なものか、許されないものか、圧倒的に優位に立つものがほしいままに、愛情を求める幼いひとりの人間を支配する異常な世界
その世界をグレッグ・アイルズが鋭く告発しています。
本の裏書きには「傑作サイコサスペンス」と括っています。
2008年10月15日講談社文庫より発行
<グレッグ・アイルズの著作一覧>
1 甦る帝国(SPANDAU PHOENIX)(1993)
2 ブラッククロス(BLACK CROSS)(1995)
3 神の狩人(MORTAL FEAR)(1997)
4 沈黙のゲーム(THE QUIET GAME)(1999)
5 24時間(24 HOURS)(2000)
6 戦慄の眠り(DEEP SLEEP)(2001)
7 魔力の女(SLEEP NO MORE) (2002)
8 神の足跡(THE FOOTPRINTS OF GOD)(2003)
9 本書 血の記憶Blood Memory(2005)
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