海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

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法人類学者デイヴィッド・ハンター/サイモン・ベケット/ヴィレッジブックス(2009.2.20発行)

      2015/12/24

☆2006年CWA(英国推理作家協会(Crime Writers’ Association))賞最優秀長篇賞ノミネート作品

久々に読むのに夢中になり、乗換駅で降りるのを忘れるところでした。

世界20か国で100万部を売るベストセラー 絶対にお勧めのミステリです。

物語は8歳と11歳の兄弟が森の中で蛆の行列と出くわしたところから始まります。

主人公は邦題のとおり法人類学者デイヴィッド・ハンター 今はロンドンから離れたノーフォーク州の田舎町マナム(架空の町です)の診療所の医師をしています。

2009年2月20日ヴィレッジブックスより発行 原題は”THE CHEMISTRY OF DEATH”

シリーズ化され第3作まで発表されています。
①本書
②Written in Bone(2007)
③Whispers of the Dead(2009)

<検死の女性専門家が活躍するシリーズ>
パトリシア・コーンウェルのケイ・スカーペッタ『検屍官』『証拠死体』『遺留品』『真犯人』『死体農場』『痕跡』など(このシリーズは5作目以降は内容も評価もぐっと下がるので、5作目以降を読む必要はないと思います)

ロバート ウォーカーのジェシカ・コラン①『女検死官ジェシカ・コラン』②『第六級暴力殺人』③『ハワイ暗黒殺人』④『ハートのクイーン』⑤『洋上の殺意』⑥『魔王のささやき』⑦『女検死官ジェシカ・コラン ロンドンの十字架(上)(下)』⑧『女検死官ジェシカ・コラン肌に刻まれた詩(上)(下)』


CSで放送されている「BONES」の原作 キャスリーン レイクスの法人類学者テンペ・ブレナンを主人公とするシリーズ
既死感〈上〉〈下〉』『死の序列』『骨と歌う女』等があります。

これらのシリーズが好きな方は必読です。是非読み比べてみてください。

<筆者紹介>
1968年イギリス・シェフィールド生まれ。
大学卒業後ジャーナリストとなり、タイムズ紙、デイリー・テレグラフ紙、オブザーバー紙などイギリス一流の新聞等に寄稿している。
2006年、取材で訪れたアメリカの「死体農場」での衝撃的な体験を元にミステリーに挑戦。本書がそのミステリー・デビュー作(?)

 - 男性検死官(解剖学者・法人類学者・科学者等)もの, 評価: ☆☆☆☆☆