海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

*

白夜に惑う夏/アン・クリーヴス/創元推理文庫(2009.7.31発行)

   

シェトランド島の小さな閉鎖的な村に住む人々を細やかに描写し、すごく緻密で計算されつくしたといえる本格推理ミステリ
今年のミステリベストテンものにまた旋風をおこすのでしょうか。
イギリス最北の地 シェトランドを舞台に春・夏・秋・冬それぞれの季節に合わせ<シェトランド四重奏>を奏でる第2作目
主人公はシェトランド署のジミー・ペレス警部
物語は彼の立場だけでなく、一緒に捜査するインヴァネス署のロイ・テイラーの視点・ジミー・ペレス警部が大切に想う画家のフラン・ハンターの視点等を交互に交えながらが進んでいきます。
前作『大鴉の啼く冬』より2年を経て夏の季節の作品が刊行されました。前作は
☆2006年英国推理作家協会賞(Crime Writers’ Association)最優秀長篇賞受賞
☆2007週刊文春ミステリベスト10(海外)第6位
☆2008本格ミステリ・ベスト10海外(原書房)(2007)第6位
☆このミステリーがすごい!2008年版(2007年)ベスト20宝島社<海外>第11位
☆ミステリが読みたい2008年版ベスト・ミステリ2007(早川書房)第12位
2009年7月31日創元推理文庫より発行

原題は「WHITE NIGHTS(2008)」
第1作『大鴉の啼く冬

既に第3作「Red Bones (2009)」第4作「Blue Lightning (2010)」が発表されています。早い翻訳が待たれますが、第3作は春にあわせて発行されるのでしょうか。

 - 2010年版(早川書房), イギリス最北の地シェトランド署のジミー・ペレス警部シリーズ<シェトランド四重奏>, 男性刑事(捜査官)もの, 評価: ☆☆☆☆☆