海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

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「 評価 」 一覧

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ナイトホークス〈上〉〈下〉/マイクル コナリー/扶桑社ミステリ(1992.10.30発行)

マイクル コナリーは、1956年生まれ フロリダ大学卒業 本作でMWA最優秀処女長編賞を受賞 ベトナム帰りの刑事ハリー ボッシュ シリーズ第1作 邦題の「ナイトホークス」は夜更かしする人たちの意 原題は「THE BLACK ECHO」 とにかく読んでみてください。あなたもハリーボッシュの虜になります。 1992年10月30日扶桑社ミステリーより発行 …

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蜘蛛の巣のなかへ/トマス・H・クック/文春文庫(2005.9.10発行)

  2005/10/06    2005年, 評価: ☆☆☆☆

☆2005年週刊文春ミステリベスト10(海外)第10位 夏を越せない父を看取るため、20数年ぶりにふるさとに帰ってきた主人公のロイ。 父と息子の物語 事件の真相を知りたくて、これほど先を読みたくなる物語もありません。 作家の実力を痛感します。 2005年9月10日文春文庫より発行 筆者紹介:トマス・H・クックは、 「緋色の記憶」で1997年度エドガー賞受賞の実力派。 アラバマ生まれ。ニューヨーク在…

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バブルズはご機嫌ななめ/サラ・ストロマイヤー/講談社文庫

  2005/10/05    評価: ☆☆☆☆

サラ・ストロマイヤーは、ペンシルヴァニア生まれ。地元紙の記者やリポーターなどを経て作家に。 本書で、アガサ賞最優秀処女長編賞を受賞(2001年) 講談社文庫より2005年8月15日発行 34歳 バツイチ 子持ちの美容師が主人公 文庫本の表紙の絵は全く気にいらない。講談社さんは、この表紙のおかげで売れなくなっていると考えたことはないのだろうか。 気軽に読めるユーモアなミステリとして笑いながら楽しめま…

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警視の不信/デボラ・クロンビー/講談社文庫(2005.9.15発行)

ダンカン・キンケイド警視とジュマ・ジェイムズ警部補のシリーズ第8作  久々に二人が組んで犯罪捜査に当たります。 このシリーズはどんでん返しがあるわけでもないのですが、読んでいてほのぼのとしてしまう 大好きなシリーズのひとつです。 初めて読む方でもこの作品が気に入られたら、必ず第1作からお読みください。 2005年9月15日講談社文庫より発行 …

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暗く聖なる夜 (上) (下)/マイクル・コナリー/講談社文庫(2005.9.15発行)

2005週刊文春ミステリベスト10(海外)第1位に輝く!!!! 本書はハリー ボッシュシリーズ第9作(2003年) マイクル・コナリーは、1956年アメリカ・フィラデルフィア生まれ。ジャーナリストとして働く。彼が手がけた記事が、ピュリッツァー賞の最終選考まで残り、ロサンゼルス・タイムズ紙に引き抜かれる。 「当代最高のハードボイルド」といわれるハリー・ボッシュ・シリーズは二転三転する巧緻なプロットで…

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影の王国/アラン・ファースト/講談社文庫

  2005/09/30    評価: ☆☆

アラン・ファーストは、1941年ニューヨーク、マンハッタン生まれ。 本書の『影の王国』で、2001年のハメット賞に輝く 2005年8月15日講談社文庫より発行 歴史小説です。これは決してミステリ?ではありません。 小説としては面白かったのですが、評価はミステリーものではないため低くなりました。 世界中が第二次世界大戦に向かおうとしている大きな流れの中で、何とかナチスを 歴史の流れを変えようとした人…

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神は銃弾/ボストン テラン/文春文庫(2001.9.10発行)

  2005/09/25    評価: ☆☆☆☆

☆2000年英国推理作家協会最優秀処女長篇賞受賞作品 ☆このミステリーがすごい!2001年度版(2002年)宝島社第1位 ☆2001年週間文春ミステリーベストテン第7位 すさまじい作品です。 主人公は元カルト集団のメンバーで、更正した女性患者のケイス・ハーディン 脇役にカルフォルニア州保安官事務所のボブ・ハイタワー カルト集団に奪われた娘を救うため2人の死闘が始まります。 ボストン テランは、アメ…

獣たちの庭園

獣たちの庭園/ジェフリー・ディーヴァー/文春文庫

2005年週刊文春ミステリベスト10(海外)第5位 文庫本の裏表紙に『「どんでん返し職人」ディーヴァーが初めて挑んだ歴史サスペンス』と紹介されています。 ドイツのナチス台頭時代 ナチス高官の暗殺を命じられたニューヨークの殺し屋 ベルリンオリンピックの選手団とともにドイツに入国します。 ドイツのナチスが台頭してきた時代に人々はどう生きたのか。どうナチスと闘ったのか。 日本にもあったこのような時代の中…

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サイレント・ジョー/T.ジェファーソン パーカー/ハヤカワ・ノヴェルズ(2002.10.15発行)

  2005/09/25    2002年, 評価: ☆☆☆☆☆

この本を読むのは2回目です。2回目もまた楽しめました。 2002年の評価が高いのがよくわかります。 家族とはなにか・人間とはなにか。このミステリ?は真剣に読む人に問いかけてきます。 2002年週間文春ミステリーベストテン第1位 このミステリーがすごい!2003年度版(2002年)宝島社第2位 闘うベストテン2002(ミステリーチャンネル)第3位 2002年10月15日早川書房より発行 文庫版は20…

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鉄槌/ポール・リンゼイ/講談社文庫(2005.7.15発行)

FBI捜査官物を描き続けるポール・リンゼイの第5作 新たな主人公はFBI捜査官のジャック・キンケイド FBIは、ポール・リンゼイが描くように出世主義に毒され、官僚主義がはびこる問題だらけの組織に成り果ててしまったのでしょうか。 そんな組織の中でも、犯人逮捕に全力を尽くすFBI捜査官たちのすばらしい活躍と友情の物語をお楽しみください。 作家のFBI捜査官に対する深い思い入れが良くわかる作品です。 2…

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青い虚空/ジェフリー ディーヴァー/文春文庫

  2005/09/05    評価: ☆☆☆☆☆

刑務所に収監されたコンピューター・ハッカーが主人公の息もつけない物語 642ページを一気に読み切ってしまいました。 リンカーン・ライムのシリ?ズよりシリ?ズ物でないため、先の展開がさらに読みにくく、どうなるのか全く予想ができませんでした。 2002年11月10日文藝文庫より発行 …

罪 カーリン・アルヴテーゲン

罪/カーリン・アルヴテーゲン/小学館文庫(2005.6.1発行)

  2005/09/02    評価: ☆☆☆☆

北欧ミステリ?界の女王:カーリング・アルヴテーゲンのデビュー作 主人公を応援して、あっという間に読み切ってしまいました。人間をもう一度信じてみよう、そんなふうに思える素敵なミステリーです。 「能力を信じてくれることが‐‐‐‐‐‐‐‐扉を開けた」と本文にあります。 人との関係がなければ生きられないこと・自分を信じなければ何もできないことを、本書は主人公を通して教えてくれます。 訳者あとがきのなかで、…

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サイレント・アイズ (上)(下)/ディーン・クーンツ/講談社文庫(2005.7.15)

この小説をどんな分野のどういう物語として紹介したらよいのでしょうか。 本の裏書きには、「1ページ先は予測不能の傑作」と紹介されています。 読み始めると止まりません。読み終わって、さわやかに気持ちでいっぱいになると思います。どこまでさわやかになれるかは、あなたの生き方次第ではないでしょうか。 もう一度この物語に登場する人物になんとか逢いたいと思うのはわたしだけでないはずです。 ちょっと変わったミステ…

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石の猿/ジェフリー ディーヴァー/文芸春秋(2003.5.30発行)

四肢麻痺の科学捜査官「リンカーン・ライム」シリーズ第4作 2003年週刊文春ミステリベスト10(海外)第5位 このミステリーがすごい!2004年度版(2003年)ベスト10宝島社第20位 今回は中国の密航組織・蛇頭との闘いです。 最初から疑問に思っていたことに対する回答が最後にやっと明かされます。 この疑問を抱かないようでは、ミステリーファンとしては失格です。あなたは気がつきましたか。 ジェフリ…

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エンプティー・チェア/ジェフリー・ディーヴァー/文芸春秋(2001.10.15発行)

四肢麻痺の科学捜査官「リンカーン・ライム」とアメリア・サックスのシリーズ第3作 2001年週刊文春ミステリベスト10(海外)第3位 このミステリーがすごい!2002年度版(2001年)ベスト10宝島社第11位 シリーズ第3作もミステリーファンの期待を裏切りません。 ニューヨークを離れたリンカーン・ライムチームはどんな活躍を見せるのか。それは、読んでからのお楽しみです。 このシリーズを続けて読むと体…