海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

*

嘘をつく舌/アンドリュー・ウィルソン/ランダムハウス講談社(2009.11.10発行)

   

物語は、作家志望の青年アダム・ウッズが小説を書くためにロンドンを離れ、英語を教える職を得てヴェネツィアにやってきたところから始まる。
自己中心的な人間がどう考えて行動を起こすかが詳細に描かれて、少しばかり心が冷えていくミステリ
ワシントン・ポスト紙は「ディケンズのゴシック風雰囲気と、ヒッチコックの緊迫感溢れる不気味さが見事に噛み合っている」と
本来は伝記作家の作者が送る、初めてのフィクション作品
2009年11月10日ランダムハウス講談社より発行

著者紹介:1967年英国のランカシャー生まれ
ロンドンのキングスカレッジを卒業後、92年に「男性街娼」をテーマにした調査報道でウィリス記念賞を受賞。
パトリシア・ハイスミスの伝記『美しい影』を発表、アメリカ探偵作家クラブ賞の評伝・評論部門を得る。本書は小説第1作。現在もロンドンに在住。

 - ノワールもの, 評価: ☆☆☆☆