海外ミステリの本棚

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雪の女/レーナ・レヘトライオン/創元推理文庫(2013.1.11発行)

      2015/12/04


☆1997年フィンランド・ミステリ協会<推理糸口賞>受賞作品
☆2002年<ガラスの鍵賞>ノミネート作品

フィンランドの人気ミステリ(すでにシリーズ第12作まで発行) エスポー署のマリア・カッリオのシリーズ第4作目(日本での紹介は第1作となる。日本での第2作は『氷の娘』)

何故第1作から第3作までを飛ばしたのか、Amazonのカスタマーレビューの方々からも疑問や読みたいとの希望が出ていますが、当然の要求です。

このような紹介の仕方は作者にとっても失礼だと思います。

男子禁制で女性限定のセラピーセンターからの依頼で、エスボー警察の巡査部長マリア・カッリオが講演を行った後、その講演を依頼してきた心理療法士が行方不明となった—

マリア・カッリオの周りの人々、上司のユルキ・タスキネン・何故かそりが合わない警部補のペルツァ・ストレスたちも生き生きと描かれ、読み続けたいと素直に思える警察ものです。

どうしてこのような事件になってしまったのか、充分に納得のできる説明がされており、賞を受賞した理由が分かります。

2013年1月11日創元推理文庫より発行
<マリア・カッリオ・シリーズ>
Ensimmäinen murhani (1993)

Harmin paikka (1994)
Kuparisydän (1995)
Luminainen (1996) 『雪の女』本書
Kuolemanspiraali (1997) 『氷の娘
Tuulen puolella (1998) 『要塞島の死
Ennen lähtöä (2000)
Veren vimma (2003)
Rivo Satakieli (2005)
Väärän jäljillä (2008)

Minne tytöt kadonneet (2010)

 - フィンランド・エスポー署のマリア・カッリオのシリーズ, 女性刑事(捜査官)もの, 評価: ☆☆☆☆☆