ラバーネッカー/ベリンダ・バウアー/小学館文庫(2014.6.11発行)
デビュー作『ブラックランズ』で英国推理作家協会ゴールド・ダガー賞を受賞し、クライムノベルの超新星となったイギリスの女流作家ベリンダ・バウアーの4作目。
☆2013年英国推理作家協会(CWA) ゴールデン・ダガー賞ノミネート作品。
舞台は作家自身も在住しているウェールズ。
主人公はマイクロソフトの創始者ビル・ゲイツも診断されたアスペルガー症候群の医大の生物学部で解剖学を学んでいる大学生パトリック・フォート。
実習で遺体の解剖・死因特定を課される。遺体「19番」の担当になったパトリックは—
大学病院の脳神経科病棟で昏睡状態のまま医療機器につながれている患者達と遺体「19番」もこの物語の主人公です。
アスペルガー症候群で、人に触られることが嫌い、潔癖症のパトリックがそのこだわりの故に事件に巻き込まれ、謎の究明のため何とか人の気持ちを理解しようとしていく姿が感動的です。
もう一つの事件は作者はなにも書かずに終わらせる手法を取り、本編の方は終わり方は、丁寧でとてもクールで素敵です。
2014年3月には第5作「The Facts of Life and Death」が発表されています。2015年7月7日に「生と死にまつわるいくつかの現実」小学館文庫より発売予定だそうです。
小学館文庫さんの迅速な対応にファンの1人として心から感謝致します。
2014年6月11日小学館文庫より発行 原題は「RUBBERNECKR」((ゴムのように首を伸ばして)むやみに見る人、物見高い人、野次馬、観光客の意)
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男性検死官(解剖学者・法人類学者・科学者等)もの, 評価: ☆☆☆☆☆