海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

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ウィスキー・サワーは殺しの香り/J.A.コンラス/文春文庫

   

J・A・コンラスは、1970年生まれ。シカゴのコロンビア・カレッジ卒業。本書が単行本としては第1作。原題WHISKEY SOUR
文春文庫より2005年2月10日発行 第2作も既に書き終えられているそうです。
主人公は、シカゴ警察の46歳の女性警部補ジャクリーン・ダニエルズ。相棒のハーブと連続殺人犯に挑みます。変質犯を追っているにもかかわらず、ユーモアがちりばめられており、なんだかホッとしました。テンポが早く、どんどん引き込まれていきます。作家が男性とは思えないほど、女性の心理を細やかに書いています。女性が活躍するミステリーが好きな人は、ぜひお読みください。
また、本書ではFBI捜査官が映画によく出てくるように官僚主義で頭でっかちの役立たずで登場します。もっとも捜査の邪魔をするわけでもなく、憎めない存在としても描かれています。FBI捜査官には、こんな捜査官が本当に多いのでしょうか。

 - 女性刑事(捜査官)もの, 評価: ☆☆☆☆