海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

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冷たい月/サンドラ・パーシャル/ランダムハウス講談社(2009.3.15発行)

   

2007年アガサ賞※最優秀処女長篇賞(BEST FIRST NOVEL)受賞作品
精神科医の母は、その専門知識によって5歳以前の娘の記憶を封印していた。
一体どんな理由があったのか この謎解きが本書の全てです。
物語は、主人公の女性獣医レイチェル・ゴダードが今は見知らぬ人が住んでいる見慣れた家を見ているところから始まります。
物語の結末には納得がいきません。みんなが幸せになれるもっと違う形の終わり方があったと思います。
マインドコントロールが残っているようでこの結末には少しぞっとしましたが、amazonのレビューでは結末をとても気に入っている方もいました。
あなたはどちらでしょうか。
2009年3月10日ランダムハウス講談社より発行

原題は『THE HEAT OF THE MOON』
※アガサ賞:マリス・ドメスティック※大会参加者の投票により選ばれる賞
 アガサ・クリスティの作品に代表されるような伝統的ミステリ作品が好まれる  
※ マリス・ドメスティック:伝統的ミステリのファンからなる大会で、1989年に発足し、首都ワシントンDCで例年催されている。
筆者紹介:サウス・カロライナ生まれ。地元のタウン誌をはじめ、ボルチモアなどでコラムニスト、報道記者として経験を積む。
ジャーナリストの夫と猫2匹とともにヴァージニア州に暮らしてい る。

 - 評価: ☆☆☆☆☆