海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

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弔いのイコン/ゲイリー・ヴァン・ハース/ランダムハウス講談社(2009.4.10発行)

   

主人公は元聖職者で画家で画廊の経営者でもあるガース・ハンセン
物語は主人公がフェンシング・サロンで500ドルを賭け、フェンシングの試合をするところから始まる。
ギリシャ・ミコノス島を舞台に繰り広げられる冒険ミステリ
ギリシャに行ってみたくなりましたが、ミステリとしては動機も謎解きも不満足です。動機などたった一文で説明しているものさえあります。
あまりに多くの事件を起こし、消化不良を起こしています。映画を意識しすぎたのではないでしょうか。
また、主人公と相棒が魅力的な人間とはとてもいえないのも本の中に入り込めない理由かも。
なお、既に映画化が決定し、公開は今年の秋かクリスマスが予定されているそうです。
2009年4月10日ランダムハウス講談社より発行

筆者紹介:ジャーナリスト。ギリシャを中心にヨーロッパ文化や料理の記事を執筆
本書で小説家デビュー。映画化も決定し脚本も担当。
本書は「ペーパーバック版に筆者が映画化に際して手を入れたものを底本」にしているそうです。

 - ノワールもの, 冒険アクションもの, 評価: ☆☆