海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

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ブラックランズ/べリンダ・バウアー/小学館文庫(2010.10.11発行)

      2016/01/02


☆2010年英国推理作家協会(Crime Writers’ Association = CWA)ゴールド・ダガー/最優秀長篇賞受賞作品  ─Belinda Bauer wins the CWA Gold Dagger 2010

著者が原書あとがきでこのように述べているそうです。
「”もし私が、わが子を殺された女性の孫だったなら、そのことは私にどんな影響を与えるだろう、私はどんな人生を送るだろう”と想像した瞬間、他の何よりも、家族の崩壊という悲しみに圧倒されました。 —私が思ったことはただひとつです。すなわち、”どうすればその状況を変えられるか”」

昨年のベストテンものをほぼ総なめにした『ラストチャイルド』は13歳のジョーが1年前に失踪した双子の妹メリッサを探す物語

本書は12歳のスティーブンが母の弟ビリーの遺体を捜して家族を取り戻そうとする物語。

スティーブンの心の中に入り込み、夢中になって読み切ってしまいました。

心を打たれるミステリ。是非お読みください。

2010年10月11日小学館文庫より発行

 - 評価: ☆☆☆☆☆