乾杯は緋色のワインで/エリカ・スピンドラー/ヴィレッジブックス(2011.3.19発行)
カリファルニアワインの産地サンフランシスコから車で一時間北にある谷間の町ソノマが舞台のラブサスペンス
主人公のアレックスは頭をよぎった一連のイメージに凍りついた。
ローブをまとった人物。顔はフードに隠れてよく見えない。キャンドルの揺れる炎。立ちのぼる煙。絡み合う裸体。
泣き叫ぶ、顔のない赤ん坊—-物語はここから始まる。
次々と起きる事件に息をつき暇もありません。
ところが、最後の謎解きでは、一つの殺人事件・放火について全くふれていないなど全く不親切でなおざり。
事件の経緯も動機もわかりにくく、読み返してみてもやはりわかりにくい。
謎解きを丁寧にわかりやすく書いてこそミステリなのに、そこにラブロマンスを入れておしまい。
なんたることか。がっくりきました。謎解き寸前まではよかったのに本当に残念です。
2011年3月19日ヴィレッジブックスより発行 原題は「BLOOD VINES」
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ラブ(ロマンス)サスペンス, 評価: ☆☆