古書の来歴/ジェラルディン・ブルックス/ランダムハウス講談社(2010.1.20発行)
☆ミステリが読みたい!2011年版(早川書房)第15位
「実在する稀覯本とその本を手にした人々の数奇な運命 ピューリッツァー賞作家が描く歴史ミステリ」と紹介されています。
「忘れられないほど美しく紡がれた物語」—-ロサンゼルス・タイムス紙
5分前までその街の住人が銃を撃ちあっていた場所・サラエボで、古書の保存修復家のオーストラリア人のハンナ・ヒースが、貴重なハガダーが到着するのを待っているところから物語は始まります。
稀覯本が作られ守られた歴史を通して作者が読者に問いかけています。
人間とは、民族とは、宗教とは
なんと愚かなのでしょうか、われわれ人間は!!
人を、民族を、憎み迫害するのは、何故なのでしょか。
それでも少しずつ人が平和に生きていけるように進歩していると信じていくしかありません。
優れた歴史ミステリです。是非お読みください。
2010年1月20日ランダムハウス講談社より発行 原題は「People of the Book」
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2011年版(早川書房), 歴史ミステリもの, 評価: ☆☆☆☆☆