海外ミステリの本棚

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ドールマン(上)(下)/テイラー・スティーヴンス/講談社文庫(2014.7.15発行)

      2015/11/20



情報収集のプロ ヴェネッサ・マイケル・マンローのシリーズ第3作(日本では第2作)

第1作紹介から2年3ケ月を経てやっと次作が、しかも一作飛ばしたうえで紹介されました。

22か国語を話す語学の天才・男性にも変貌できるクールな殺人兵器・大型バイクが好きで、全身に42箇所もの傷跡をもつスーパーヒロイン。

今回彼女はいきなり拉致されてしまう。親友を人質に「人形男(ドールマン)」なる男が彼女に命じたのは、マンローが心から蔑む世界的人身売買組織の手先となることだった。

マンローはこの敵にどう立ち向かうのか。1作飛ばされたため、マンローの周辺の人々のことがわからず、出版社のこのやり方には納得がいきません。
訳者もこの点に全く触れず、第1作の映画化で水を濁しているのは、ファンを馬鹿にしているとしか思えません。

なお、シリーズは第5作まで既に発表されています。

2014年7月15日講談社文庫より発行 原題は「DOLL」
<ヴェネッサ・マイケル・マンローのシリーズ>
1 The Informationist: Crown, 2011 『インフォメーショニスト』(上)(下)
2 The Innocent: Crown, 2012
3 The Doll: Crown, 2013 本書『ドールマン
4 The Vessel: Crown, 2014
5 The Catch: Crown, 2014

 - 殺し屋(殺しのライセンスを持つ者)・スパイもの, 評価: ☆☆☆☆☆