海外ミステリの本棚

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シンデレラたちの罪/クリスティーナ・オルソン/創元推理文庫(2015.8.12発行)

      2015/11/20


スウェーデンの警察小説。

ストックホルム市警のフレドリカ・ベルマンのシリーズ第1作。

納得のできないところが若干ありますが※一気に読んでしまう面白さです。

<主人公たち>
34歳で独身女性のフレドリカは、15歳の時スキー旅行から帰る途中の自動車事故で右腕に重傷を負い、ヴァイオリニストになる夢を絶たれた(母はコンサートピアニスト)。

大学で女性や子供たちを狙った犯罪の研究を専攻し民間採用で警察に入った。
試用期間が終えたら辞めるつもりでいる彼女。

同僚は、ペーデル・べリマン。
双子を生んだため、深刻な産後うつになった妻は3か月を寝たままで過ごし、その後もなかなか立ちなおらない。彼の人生は急変し、浮気をしたことで自己嫌悪に陥っているが、たたき上げの優秀な警察官。

小さい頃にブランコの事故で脳に損傷を負い、子供のままの弟がいる。

上司は、敏腕警部のアレックス・レヒト警部。もう四半世紀以上警察官として働いている。

彼らがチームとして犯罪捜査にあたる物語。メンバー一人一人の個性に目が離せません。

<事件>
女の子は座席で眠っていた。途中駅での停車時間に電話をするためホームに降りた母親は列車に乗り遅れてしまう。母親からの連絡を受け、車内の車掌が付き添っていたが、車内の騒ぎが起こり目を離したわずか3分に満たない時間の間に、6歳の女の子はいなくなっていた—

現在シリーズは第5作までは発表されています。
2015年8月12日創元推理文庫より発行
※読後にお読みください。
<納得のできない点> 説明がなされていないこと。
犯人と数年前に交際していた女性から警察に連絡があった直後にその女性が殺されるが、犯人がどうやって女性の居場所を突き止めたのか、またなぜその時に殺害したのか全く分からない。

本書では「捜査では明らかにならなかった。」と一言でかたづけられていますが、これって次作のへ布石(?)でもない限り、ちょっと理解できません。

 - 女性刑事(捜査官)もの, 男性刑事(捜査官)もの, 評価: ☆☆☆☆☆