人形遣い 事件分析官アーベル&クリスト/ライナー・レスラー/創元推理文庫(2015.10.30発行)
主人公は二人。
一人は、離婚し既に子供二人は成人しており、飛行機は大の苦手だが事件分析官(プロファイラー)としてはドイツ刑事警察随一のマルティン・アーベル。
もう一人は、ドイツ警察始まって以来の秀才で新人の若い女性分析官ハンナ・クリスト。
新人の彼女にアーベルの知識を伝えることを条件に二人はコンビを組むことに。 二人は事件分析など大嫌いだが、とても優秀なケルン刑事警察の首席警部コンラート・グライナーの要請で、解体され内臓を抜かれた死体が次々と見つかるという連続殺人事件の解決の手助けに呼ばれた。
このような設定だけで十分に面白さが期待できます。
自ら「人形遣い」と名乗る犯人の正体とは? 死体と2人だけになって、その声を聞くという変わり者の分析官アーベルと、彼に反発しながらも、貪欲に学び取りたいという姿勢を見せるハンナの2人が、事件の糾明に当たる物語。
二人がこれからどうなっていくのか、事件の謎解きとともにとても楽しみです。
既に2014年に本編の続編「Blutdammerung」が発行されています。
2015年10月30日創元推理文庫より発行 原題は「Blutsommer(血塗られた夏)」(2012)
<作家紹介 ライナー・レスラー>
1961年、ドイツ、バーデン・ヴュルテンベルク州生まれ。
50歳で本書を発表するまでスーパーやガソリンスタンドの店長、機械工などの仕事を転々とした。
仕事の傍ら、1985年から87年まで、ドイツ版「MAD」誌に寄稿し、98年からはライナー・ハンチュクのペンネームで世界最長のSF小説シリーズとして知られる〈宇宙英雄ローダン〉シリーズのファンによる二次作品や、同シリーズから派生した〈アトラン〉シリーズの書き手のひとりとして健筆をふるったこともある。(創元推理文庫より)
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