海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

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「 評価 」 一覧

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天使の悪夢〈上〉〈下〉/マイケル フレイズ/ 講談社文庫

  2004/12/06    評価: ☆☆☆☆☆

美人ウエイトレスが、偶然恐ろしい殺人を目撃してしまう。自分を守るために主人公がとった奇想天外な方法とは—-。普通の人が主人公の作品なので、主人公を自分に置き換えて読むことができます。読み始めたら止めるのが難しい。 ロマンスとサスペンスの物語。    …

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戦慄の眠り〈上〉〈下〉/グレッグ アイルズ / 講談社文庫(2004.4.15発行)

  2004/12/04    評価: ☆☆☆☆☆

連続殺人犯を扱ったサイコ・サスペンス。 ハリウッド映画並みのめまぐるしい展開に、たちまち引き込まれていく。少しでも先を読まずにはいられなくなる。寝不足にご注意を。 グレッグ アイルズの作品は、本当にすごい!!!一作ごとに全く新しい趣向を打ち出してくるだけでなく、すべてのできごとが完璧につながり、水も漏らさない。 2004年4月15日講談社文庫より発行 [原題 Dead Sleep (2001)] …

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死刑判決〈上〉〈下〉/スコット・トゥロー/ 講談社文庫

現在もシカゴで法律事務所のパートナー弁護士を務めながら執筆しているスコット トゥローのリーガル・サスペンス。 33日後に死刑が執行される予定の依頼人は、無罪を主張。真犯人は、別にいるのか、事件の真相は?2001年、10年前におきた事件の過去と現在を交差させて物語は展開していく。最後の最後まで、事件の真相がわからない展開に読み始めたら止められない。 自分の推理を頭に浮かべながら読んでいける作品です。…

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消えた人妻/スチュアート カミンスキー/ 講談社文庫

  2004/11/30    評価: ☆☆☆☆☆

作者は、アメリカのミステリーをリードするヴェテラン(70歳)の一人。 日本語訳の文体がぶっきらぼうで、ちょっととっつきにくいが、どんどんストーリーにまきこまれていく。 主人公は、冴えないイタリア系のちびではげの召集状送達業者の中年男ルー・フォネスカ。読んでいくにしたがって魅力を増していくヒーローです。読んだ後で心がほのぼのとなる作品です。カミンスキーの他の先品も読みたくなりました。 フォネスカを主…

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24時間/グレッグ・アイルズ/講談社文庫(2001.9.15発行)

  2004/11/30    評価: ☆☆☆☆☆

夢中で読んだグレッグ・アイルズの作品 ただひたすら没頭していたらあっというまに最後のページまで来ていました。 お薦めのミステリです。全米ベストセラー  [原題 24 Hours (2000) ] 麻酔医ウィルの出張中に五歳の娘が誘拐された。身代金誘拐成功率100%を誇る犯人グループの誤算は娘が小児糖尿病を患っていたこと。朝までに投薬しないと命が危ない。 一方、家で監禁状態の妻は主犯のサディスト、ヒ…

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土壇場/キャサリン コールター/二見文庫(2004.5.28発行)

大人気FBIシリーズ第三弾。 映画に出てくるFBI捜査官は、たいてい権威的で、尊大で、おおばかで捜査をあらぬ方向に持っていく愚か者。FBI捜査官が、活躍しているのはXファイルの2人ぐらいだが。 このシリーズでは、FBI捜査官が大活躍。地元の警察官ともうまくやっていく。 今回も2つの事件が平行で進行する。1つに絞ったほうが、作品がより充実するのではないかと思ったが、同時に2つのミステリーを楽しめると…

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沈黙の森/ C.J. ボックス /講談社文庫(2004.8.15発行)

アメリカで主要新人賞を独占しただけある作品。現在4冊目まで刊行されているシリーズを、お願いだから、順番に素早く翻訳して欲しい。1年も待てません。 出版社が順番に刊行しないのもいつも理解に苦しみます。訳を聞かせて。 主人公は、ワイオミング州猟区管理官ジョー・ピケット。気持ちは優しいが、州知事を偶然検挙してしまうような不器用な男。 主人公と同じくらい心に残るのが、7歳の娘のシェリダン。ワイオミングの自…

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ミッシング・ベイビー殺人事件/エイプリル ヘンリー/講談社文庫(2004.8.15発行)

素人探偵クレアが友人の子供を救うために、養子斡旋をした産婦人科クリニックの事件に巻き込まれていくサスペンス。 友人のローリから秘密裏に養子に出したまま行方のわからない娘の捜索を頼まれたクレアは、妊婦を装い、養子斡旋をした産婦人科クリニックに潜入するが—– ルームメイトの老女チャーリーとのやり取りも面白い。 『フェルメール殺人事件』の続編 2004年8月15日講談社文庫より発行 …

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将軍の末裔/ エレナ サンタンジェロ/ 講談社文庫

  2004/11/26    評価: ☆☆☆☆

現在と南北戦争時代の過去とが交互に現れるユニークな作品。人の名前を覚えるのがちょっと大変。系図がついていると、分かりやすいのに(自分で書けばいいのかな)。 でも、登場人物がそれぞれ魅力的で、また会いたいと思う人ばかり。続編の邦訳が待ちどおしい。 …

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沈黙のゲーム〈上〉〈下〉/グレッグ アイルズ/講談社文庫(2003.7.15発行)

  2004/11/26    評価: ☆☆☆☆☆

30年越しの事件を追う社会派サスペンス。 元検事の作家ペン・ケージは、幼い娘のアニーを連れてミシシッピ州ナチェスに帰省し、未解決の黒人爆殺「デル・ペイトン事件」の真相解明に乗り出す。 『蘇る帝国』『ブラッククロス』『神の狩人』など、この作家の作品はすべて読み始めたらとまらない。下巻まで一気に読んでしまいました。 2003年7月15日講談社文庫より発行 …

沈黙の叫び

沈黙の叫び/マーシャ マラー/ 講談社文庫

女性私立探偵シャロン・マコーン シリーズ第21弾(邦訳は11作目以来) 作家は女性私立探偵小説御三家の一人です。 自分のルーツを確かめようと母方の一族であるアメリカ先住民ショショニ族の保留地を訪ねた私立探偵シャロン・マコーンが 現在の自分の生い立ちをめぐる事件に巻き込まれていく物語です。 シャロン・マコーン シリーズを読んだことの無い私も十分に楽しめました。軽快なテンポに、一気に最後まで読んでしま…

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大密林/ジェイムズ・W. ホール/ 講談社文庫(2002.8.15発行)

夫との離婚話を切り出そうとボルネオ旅行へ娘を誘った動物保護家アリスン。だが灼熱の密林で密猟者に娘は殺され、危機一髪で脱出したアリスンだが—- 動物保護家アリスンの恋と冒険に満ちた傑作サスペンス 2002年8月15日講談社文庫より発行 …

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豪華客船のテロリスト/ ジェイムズ・W. ホール/ 講談社文庫(2004.10.15発行)

  2004/11/25    評価: ☆☆☆☆

フロリダ キィーラーゴのフィッシングガイドのソーンが活躍する第4作。 海の好きな人には堪えられない面白さです。 ただし、邦題は内容にあっていません。 この本に はまったら、ジェイムズ・W. ホール の 『大密林』 講談社文庫 『大潮流』  講談社文庫 『大座礁』 講談社文庫を是非お読みください。 2004年10月15日講談社文庫より発行 …

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フェルメール殺人事件/エイプリル・ヘンリー/講談社文庫(2002.4.15発行)

永年遇ったこともない叔母の遺産を相続したクレア 相続した絵の鑑定のためにN.Y.を訪れた主人公がまきこまれる幻の名画をめぐるロマンティック・サスペンス。 肩がこらずに読める楽しい作品です。 エーヴリーズの鑑定人トロイは、17世紀オランダの画家フェルメールの贋作と言う。メトロポリタン美術館の学芸員ダンテは本物の可能性があると言う。魅力的な男性二人の間でとまどうクレアだが—-  2002年4月15…

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袋小路/キャサリン コールター/二見文庫(2003.12.24発行)

ロマンス作家が手がけたFBI捜査官サビッチ&シャーロックシリーズ第2弾。 双子の連続殺人鬼“魔法使い”をめぐる事件とFBI捜査官の妹のまわりで起きるもうひとつの事件。両事件のめまぐるしい展開に一時とも退屈しない。 早く先を読みたいけど、いつまでも読んでいたいと思う作品。 2003年12月24日二見文庫より発行 …