老検死官シリ先生が行く/コリン・コッタリル/ヴィレッジブックス(2008.8.20発行)
☆2005年バリー賞(THE BARRY AWARDS)最優秀処女長篇賞(BEST FIRST NOVEL)ノミネート作品
☆2007年度フランス国鉄ミステリ賞最優秀長編賞受賞
☆2008年CWA賞最優秀長篇賞(THE DUNCAN LAWRIE DAGGER)ノミネート作品
主人公はラオスでただ一人の検死官73歳のシリ・パイプーン。
物語は1976年10月ラオス人民共和国 トランとトランとホクの三人がナイロンテープで結びつけられた錆びた(さびた)爆弾に引っ張られて、みぞれのように落下して行くところから始まる。
これはめちゃくちゃ面白い!!!! この作品を読み終えてしまうのは残念でたまりませんでした。
何故日本のベストテンものに一つも入らないのでしょうか。霊が活躍するからでしょうか。
霊が登場する作品がヨーロッパでも認められたのは、ユーモアのセンスあふれた作品だからかな。
訳者はあとがきの中で、2作目以降(現在5作目まである)紹介できるかは未定といっていますが、そんなこといわないで必ず紹介してください。おねがいします。 あなたの翻訳もまた素晴らしい。
2008年8月20日ヴィレッジブックスより発行 原題は『Coroner’s Lunch』
< 作家紹介:コリン・コッタリル>
1952年ロンドン生まれ。
教師をしながら各地を転々としたあと、オーストラリア、アメリカ、日本で教職につく。
2004年本書で本格的な作家活動にはいる。
現在はチェンマイ大学で教鞭をとりながら、年1作のペースでシリ先生シリーズを発表。
また、ラオスの子どもたちに本を送る活動にも力を注いでいる
※ラオス人民共和国 ベトナム・カンボジア・タイ・ミャンマー・中国に囲まれた海のない国 首都:ヴィエンチャン 人口:約610万人(2004年)
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