シンドロームE(上)(下)/フランク・ティリエ/ハヤカワ文庫(2011.11.25発行)
主人公はフランク・シャルコ警視とリューシー・エヌベル警部補
フランク・シャルコ警視はパリ警視庁の辣腕刑事
「タルタロスの審問官」で妻を誘拐され、「七匹の蛾が鳴く」で目を離したわずかの隙に愛する妻と娘を交通事故で失った。度重なる悲劇と凄惨な猟奇殺人の捜査は、警視シャルコの精神を崩壊の危機に
本書では、妄想型統合失調症のため抗精神薬を飲みながら、司法警察中央局暴力対策本部の行動分析官として働いている。
彼にしかみえない少女のためにマロングラッセとカクテルソースが手放せない。
女性巡査長リューシー・エヌベルは、プロファイリングを無二の趣味とする。
『死者の部屋』の捜査で実績を上げ、リール署の警部補に昇進。二人の女の子のシングルマザー
急死した収集家のコレクションにあった作者不明の謎の短篇映画をみたコレクターは、目が見えなくなってしまう。
その短編映画の秘密を探るリューシー警部補
一方シャルコ警視はフランス北部のパイプラインの工事現場で発見された5体の遺体の捜査を行動分析官として担当
二人の捜査がクロスして—-
フランク・ティリエのファンにとっては願ってもいないふたりの出会い
これまで発表してきた2つのシリーズを合体させた作品
日本のミステリ・ベストテンランクには何故か無縁なこの人の作品
見直される時期が来ていると思います。
2011年11月25日ハヤカワ文庫より発行 原題は「Le syndrome E」
なお、本作は2部作であり、続編『Gataca』はフランスで既に刊行されています。
本書はエピローグで映画やテレビドラマであれば続くとテロップが出るような終わり方をしています。
出来ればここに挙げた作品を先に読んでから本書をお読み下さい。その方が遙かに面白いと思います。
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女性刑事(捜査官)もの, 男性刑事(捜査官)もの, 評価: ☆☆☆☆☆