死んだ人形たちの季節/トニ・ヒル/集英社文庫(2014.10.25発行)
☆本シリーズ第2作の解説者が2015本格ミステリベストテン・探偵小説研究会(原書房)第1位に推薦した作品。
個人的にはこれに大賛成で、2014年のベストテンのものをすべて見直してみたほど。どうして入選していないのでしょうか。
ミステリの舞台はバルセロナ。サッカーの盛んな国だけに目撃者に「ロナウジーニョに似てた?それともメッシみたいな感じ?」なんて聞く場面もある。
子供の人身売買に関与していた被疑者をこっぴどく痛めつけたため、長期休暇を取らされ故郷のアルゼンチンから帰国したばかりのエクトル・サルガド警部が主人公。
もう一人の主人公は職場復帰した彼とチームを組んだ優秀な女性新人刑事のレイラ・カストロ。
脇役には、マルティナ・アンドレウ警部補と上司のユイス・サバイ部長。
エクトルは職場復帰後、実業家の息子で19歳の少年が自宅の窓から転落死した事件を新人刑事カストロと再調査するよう命じられる。
謎が謎を呼び、先を読まずにはいられない構成になっており、非常に優れた警察ものです。一気に読んでしまい、気が付いたら午前3時を回っていました。
衝撃的な終わり方をしており、3部作の第1作とのことなので、早く続きが読みたい!!!
2014年10月25日集英社文庫より発行 原題は「EI Yerano De Los Juguetes Muertos」(2011年)
<作家紹介>スペインのミステリ界に現れた新星
<バルセロナ警察小説シリーズ>
第1作 「死んだ人形たちの季節」本書
第2作 「よき自殺」
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女性刑事(捜査官)もの, 男性刑事(捜査官)もの, 評価: ☆☆☆☆☆