亡国の薔薇(上)(下) (英国式犯罪解剖学) /イモジェン・ロバートソン/創元推理文庫(2013.9.30発行)

解剖学者ゲイブリル・クラウザーと提督婦人ハリエット・ウェスターマンの探偵コンビのシリーズ第２作

舞台は１７８１年　前作から１年後のロンドン

フランスの密偵がイギリスの重大な機密情報を狙ってロンドンに潜入しているらしい―。解剖学者クラウザーと提督夫人ハリエットは、海軍本部の情報担当武官から、密偵をめぐる調査を依頼され捜査を開始—-

一方では，占い師ジョカスタ・ブライは、若い女性から占いを頼まれ占いのカードの内容の悪さに—

クラウザー＆ハリエットのパートとジョカスタ・ブライのパートが交互に語られる形式で物語は進んでいきます。

女性さえもが女性の生き方を縛るようなこの時代、現在の女性が自由に生きるのに時間がかかったのがよく分かる歴史ミステリです。

是非第1作『闇のしもべ』から一気にお読みください。
既にシリーズ化（Crowther and Westerman series）しており第5作まで発表されています。
『Island of Bones (Crowther & Westerman 3)』(2011)
『Circle of Shadows (Crowther & Westerman 4)』(2012)
『Theft of Life (Crowther & Westerman 5)』(2014)

2013年9月30日創元推理文庫より発行　原題は『Anatomy of Murder (Crowther & Westerman 2)』(2011)

 - 歴史ミステリもの, 男性検死官（解剖学者・法人類学者・科学者等）もの, 評価: ☆☆☆☆☆