評価: ☆☆☆☆

マンハッタンの女性検事アレックス・クーパー シリーズ

誤殺/リンダ・フェアスタイン/ハヤカワ文庫(2002.7.10発行)

主人公はマンハッタンの性犯罪を扱う辣腕女性検事アレックス・クーパー シリーズ第1作 ニューヨークポストには「性犯罪担当検事を惨殺ーFBIと州警察は協力して捜査中」その記事を当の私はじっと見ていた。---- 彼女を見守る有能なニューヨーク市警の刑事たちと彼女を支える友人たちとで綴る検察官物語 書いているのは、現職のマンハッタン検察庁犯罪訴追課長である女性検察官 面白くないはずがありません。 文庫版は...
ノワールもの

掠奪の群れ/ジェイムズ・カルロス・ブレイク/文春文庫(2008.9.10発行)

主人公は1930年代に銀行ギャングとして実在したハリー・ピアントと彼の仲間たちと家族 銀行強盗と刑務所からの脱獄を繰り返す 本書はジェイムズ・カルロス・ブレイクの第8長編 待望の邦訳第3作目 第6長編『無頼の掟』(2005.1) 第7長篇の『荒ぶる血』(2006.4)は、いずれも各ミステリベストテン入り いつの間にかギャングたちを応援してしまいました。本作もまたベストテン入りするのでしょうか。 2...
評価: ☆☆☆☆

縮みゆく記憶/マルティン・ズーター/ランダムハウス講談社(2008.8.10発行)

1997年チューリヒ州名誉賞 1998年フランスの文学賞・外国人小説賞受賞 本書がデビュー作 主人公はスイスを牛耳る大企業のコッホ家の別荘管理人のコンラート・ランク ミステリというよりアルツハイマー病の症例紹介小説といってもよいかも。 前半は、認知症が身につまされる人には興味深く読める内容 ミステリを期待した人は後半から十分に堪能できます。 筆者の邦訳には、ドイツ・ミステリ賞を受賞した「プリオンの...
ラブストーリー

P.S.アイラヴユー/セシリア・アハーン/小学館(2004.7.29発行)

全世界500万人が涙したベストセラー純愛小説 2008年10月18日(土) 全国ロードショー ホリー・ケネディに突然おそいかかった夫ジェリーの死。泣き暮らす彼女の元に、亡き夫からの開封すべき月が指定された10通の手紙が----- 彼女を支える友人と家族 それでも支えきれない悲しみ 涙なしには読むことができないラブストーリーです セシリア・アハーンは、アイルランドのダブリン生まれ 第10代のアイ...
ユーモア・ミステリ

腕利き泥棒のためのアムステルダム・ガイド/クリス・イーワン/講談社文庫(2008.8.12発行)

イギリス・ミステリ界の期待の新人 デビュー作 2008年ロング・バーン・ブックス賞(どんな賞か調査しましたが、分かりません)の最優秀新人賞受賞 主人公は泥棒を主人公としたミステリを書く小説家・実はプロの泥棒のイギリス人チャーリー・ハワード アメリカ人からの依頼は、"見ざる言わざる聞かざる"の猿の人形を一晩のうちに二人から盗んで欲しいというものだった---- 痛快なミステリです。爽快な気分に浸りたい...
ローマ市警の刑事ニック・コスタ シリーズ

死者の季節(上)(下)/デヴィッド・ヒューソン/ランダムハウス講談社(2006.10.1発行)

主人公は男性・若くて、楽天的で、世間知らずで、しかもベジタリアンの刑事 ローマ市警の刑事ニック・コスタのシリーズ第1作  イタリア・ローマとヴァチカンを舞台に描く警察ミステリです。 ベストセラー『ダ・ヴィンチ・コード』と設定がやや似ているため、いらぬ詮索もあったようですが、両者の出版時期はわずか3日しかずれていません。 ヴァチカン図書館の閲覧室で写本を研究している女性の元に男がやってきた。銃を片...
女性私立探偵もの

新生の街/S・J・ローザン/創元推理文庫(2000.4.21発行)

私立探偵リディア・チン&ビル・スミスシリーズの第3作 今回はリディア・チンが語り手  . 新進デザイナーの発表前の春物デザインが盗まれ現金の要求があり、代金引渡の仕事の依頼が兄のアンドリューを通してリディアに。安全な仕事だったはずが---- 原題「MANDARIN PLAID」 ※PLAID(格子縞)  ここでは「マンダリン・プレイド」は依頼主の新進デザイナーのブランド名 ところで二人の間に進展は...
評価: ☆☆☆☆

鎮魂歌は歌わない/ロノ・ウェイウェイオール/文春文庫(2008.7.10発行)

2004年アンソニー賞(ANTHONY AWARDS)最優秀処女長篇賞(BEST FIRST NOVEL)ノミネート(候補)作品 解説のなかで「直球勝負のハードボイルドを貫いた快作」と本書を紹介しています。 途中までは余りにもありえない設定に作品に入っていけませんでしたが、どんどん引き込まれていき、最後には暑い夏にはぴったりの爽快な作品と思いました。 疎遠になっていた娘がモーテルで殺された。ワイナ...
お料理・お茶の名人もの

かぼちゃケーキを切る前に お料理名人の事件簿2/リヴィア・J・ウォッシュバーン/ランダムハウス講談社(2008.6.10発行)

小学校の秋祭りでPTO(保護者教師機関 従来のPTA)の資金集めのためにヘルシースナックのコンテストとケーキのオークションに協力することになった(もと歴史科教師で下宿屋を営む)フィリス・ニューサムたち。またまた殺人事件に遭遇することに---- お菓子づくしシリーズ第2弾 できれば第1弾『桃のデザートには隠し味』からお読み下さい。 小さな町に起きる身近な殺人事件を謎といていくミステリ。推理をお楽しみ...
男性刑事(捜査官)もの

第七の女/フレデリック・モレイ/ハヤカワポケットミステリ(2008.6.10発行)

2007年パリ警視庁賞※受賞作品 ※フランスならではのユニークな賞。1946年に創設された。ミステリとしての評価と警察の活動を正確に描写している作品に与えられる。審査員は警察官と司法関係者。探偵小説(ロマン・ポリシェ=警察小説)の起源を警察にもつお国柄ならではの賞 主人公はパリ司法警察局凶悪犯捜査班部長のニコ・シルスキー警視 組織をあげて犯罪捜査に取組む正統派警察小説 今までの警部ものは個人1人...
「もしもの世界」でのミステリ(SFミステリ)もの

時空を超えて/ギヨーム・ミュッソ/小学館文庫(2008.5.13発行)

フランス・ニース大学出の作家が描く、とてもつらいけど素敵なラブストーリーと友情の物語 あなただったらどのような選択をしますか 本文から 「だれもが一度はしてみる質問―過去に戻ることができるのなら、人生の何を変えたらいいのか? やり直しがきくなら、どの間違いを直せばいいのか?」 ”フランスでの映画化・23カ国での翻訳刊行が決まった、心を揺さぶる奇跡のラブロマンス”と本の裏書きにあります。 もっともっ...
男性刑事(捜査官)もの

1/2の埋葬(上)(下)/ピーター・ジェイムズ/ランダムハウス講談社(2008.1.7発行)

ロン・グレイス警視を主人公とするシリーズ第1作 本国では第3巻まで発表されています。 イギリスで発表されるや2ヶ月間もベストセラーリスト入り フランスでは二つの賞(Prix Coeur Noir)(Le Prix Polar International)を受賞 <警視グレイス>シリーズは世界26ヶ国語に翻訳、計200万部のベストセラーになっているそうです。 9年前に妻が失踪 霊媒や超能力者のち...
男性刑事(捜査官)もの

死は見る者の目に宿る/デイヴィット・エリス/ランダムハウス講談社(2008.2.1発行)

大学の講堂の地下で六人の女性の残虐な死体が発見され、歌の歌詞どおりのそれぞれ異なる方法で殺され並べられていた。 犯人は当日のうちに逮捕されたが、「最初の彼女は神からの贈り物」「最後の彼女はおれを救ってくれた」との言葉を残した---- 16年後同じ歌の2番の歌詞に従った連続殺人事件が起こる---- 場面や視点が変わる場面で何箇所か全く改頁等のメルクマールがなされておらず分かりにくい。特にたまたまペー...
男性私立探偵もの

冬を怖れた女/ローレンス・ブロック/二見書房(1987.12.25発行)

ニューヨークの元警官で無免許の私立探偵マシュウ(マッド)・スカラーのシリーズ第2作 原題は In the Midst of Death 依頼は警察内部の腐敗を告発したニューヨーク市警の刑事からだった。 内部告発がきっかけなのか、一人の娼婦がその刑事を恐喝罪で告訴した。誰かの差し金で動いているに違いないから、自分を窮地に陥れた黒幕を捜し出して欲しいと依頼をされた----- なんか渋くていいなと思いま...
「もしもの世界」でのミステリ(SFミステリ)もの

チックタック(上)(下)/ディーン・クーンツ/扶桑社ミステリー(2008.3.30発行)

ここまで奇想天外で、はちゃめちゃだと心から楽しめてしまいます。 今落ち込んでいたら本書をぜひお勧めいたします。心から笑ってください。 ベトナムからの避難民で作家になったトミー・ファン 憧れのコルヴェットを購入し、鍵を受け取ったときからなぜか胸騒ぎが----- 本書原作は1996年に発表されています。 2008年3月30日扶桑社ミステリーより発行 ...