海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

*

「 2010年 」 一覧

no image

ロードサイド・クロス/ジェフリー・ディーヴァー/文藝春秋(2010.10.30発行)

キネシクス(観察対象となる人物のボディランゲージや言葉の選択・声の抑揚を分析する …

no image

卵をめぐる祖父の戦争/ディヴィッド・ベニオフ/早川書房(2010.8.10発行)

☆闘うベストテン2010(AXNミステリチャンネル)国内外ミステリ第1位 ☆この …

愛おしい骨

愛おしい骨/キャロル・オコンネル/創元推理文庫(2010.9.11発行)

☆このミステリーがすごい!2011年版(2010年)ベスト20宝島社第1位 ☆闘うベストテン2010(AXNミステリチャンネル)国内外ミステリ第3位 ☆2010年週刊文春ミステリベスト10(海外) 第4位 ☆本格ミステリ・ベスト10海外2011探偵小説研究会(原書房)(2010年) 第8位 ☆ミステリが読みたい2011年版(早川書房)第13位 海外ミステリの道に引き込まれた作品『クリスマスに少女…

no image

エアーズ家の没落(上)(下)/サラ・ウォーターズ/創元推理文庫(2010.9.24発行)

☆2010年週刊文春ミステリベスト10(海外)第7位 ☆このミステリーがすごい!2011年版(2010年)ベスト20宝島社第7位 その人の読み方によって小説のジャンルさえ変わってしまう作品 ホラー小説?恐怖小説?サイコロジカル・スリラー?ミステリ? これだけ悩ませる小説を書けるなら、もっとすっきりとするミステリを書いてほしいと思うのは私だけでしょうか。 2010年9月24日創元推理文庫より発行 原…

no image

2010年週刊文春ミステリベスト10(海外)

個人的には最も信頼しているミステリベストテンもの 第1位 『ラスト・チャイルド』2010年4月15日ハヤカワ文庫より発行 原題は「THE LAST CHILD」 第2位 『ファージング I?III』『英雄たちの朝』『暗殺のハムレット』『バッキンガムの光芒』創元推理文庫 第3位 『ロードサイド・クロス』2010年10月28日文藝春秋より発行 第4位 『愛おしい骨』2010年9月11日創元推理文庫より…

no image

フランキー・マシーンの冬(上)(下)/ドン・ウィンズロウ/角川文庫(2010.9.25発行)

☆このミステリーがすごい!2011年版(2010年)ベスト20宝島社第4位 ☆2010年週刊文春ミステリベスト10(海外)第9位 ドン・ウィンズロウの10作目の邦訳作品 62歳の元マフィアの殺し屋で料理を作ることとサーフィンが好きで、レストランには新鮮な魚を卸し、釣り餌店も経営する、地域に社会に愛されているマシアーノ・フランクが主人公 平穏だった生活がある日一変する— 一気に読み切ってしまう面…

no image

ファージング Ⅲ バッキンガムの光芒/ジョー・ウォルトン/創元推理文庫(2010.8.31発行)

あまりに面白うミステリに出会うと、先を読みたい気持ちと読まずにいつまでもとっておきたいという気持ちとがせめぎ合ってたいへんです。 そんなことになった久しぶりのミステリ。 3部作を驚異的な短さで翻訳発行された東京創元社さんにも敬意を表します。 必ず第1作からお読みください。 ソ連がドイツの原子爆弾によって敗北し、日本とドイツがソ連を分割統治しているという歴史改変ミステリ。 第1作から約10年後の19…

no image

ファージング Ⅱ 暗殺のハムレット/ジョー・ウォルトン/創元推理文庫(2010.7.30発行)

☆2010年週刊文春ミステリベスト10(海外)第2位(3部作としての評価) ☆ミステリが読みたい!2011年版(早川書房)第5位(3部作としての評価) ☆闘うベストテン2010(AXNミステリチャンネル)国内外ミステリ第2位(3部作としての評価) 舞台は第1作から数週間後のイングランド 主人公はスコットランドヤードのピーター・カーマイケル警部補 3部作の第2作 歴史改変ミステリだけにどう展開する…

no image

ファージング I 英雄たちの朝/ジョー・ウォルトン/創元推理文庫(2010.6.11発行)

☆2010年週刊文春ミステリベスト10(海外)第2位(3部作としての評価) ☆2010年文庫翻訳ミステリーベスト10(講談社文庫)第4位 ☆このミステリーがすごい!2011年版(2010年)ベスト20宝島社第10位 ☆ミステリが読みたい!2011年版(早川書房)第5位(3部作としての評価) ☆闘うベストテン2010(AXNミステリチャンネル)国内外ミステリ第2位 これだけの評価を受けたミステリだけ…

no image

ノン・ストップ!/サイモン・カーニック/文春文庫(2010.6.10発行)

☆2007年バリー賞(THE BARRY AWARDS)最優秀サスペンス賞(BEST THRILLER)ノミネート作品 IT企業の営業のトム・メロンが土曜日の午後3時に電話の受話器を取ったとき、聞こえたのは4年近くも口をきいていない親友の声だった—- ノン・ストップサスペンスの生みの親サイモン・カーニックの第5作 本当に息をつく暇もありません。 ドラマ『24』を思い出しました。 本書あとがきは…

no image

沼地の記憶/トマス・H・クック/文春文庫(2010.4.10発行)

このミステリーがすごい!宝島社ベストテンのランクイン数では、ジェフリー・ディーヴァーに次ぐ史上第2位の作家 作者はインタビューの中で 「スタンダードなミステリを書き続けるうちに物語の途中途中に手がかりを埋め込んでいかなくてはことにフラストレーションを感じはじめた」 「解決に向かって脇目もふらずに進んでいくような小説が好きではない」 また「暗い物語は光を届けるために書かれるのであって、闇をもたらすた…

no image

音もなく少女は/ボストン・テラン/文春文庫(2010.8.10発行)

主人公はアパートの管理人の暴君の父と小さな工場で働く母クラリッサのもとに1951年に生まれた耳の聴こえない娘イヴ 途中で涙が止まらなくなる場面があります。 ボストン・テランの作品は、気軽に読むミステリではありません. しかし読んだ後に元気が沸いてきます。 自分よりも弱い者・弱い立場にある者に対する暴力や愚行は、社会全体でなんとしてもとめなければなりません。 虐待事件が相次ぐ日本の児童相談所の職員に…

no image

ラスト・チャイルド(上)(下)/ジョン・ハート/ハヤカワ文庫(2010.4.15発行)

読み終わった後に、しばらくは他のミステリを読む気にはなれないと思いました。 そう思うほど心に響くミステリ。 今年絶対にお勧めのミステリです!!!! ☆2009年CWA(英国推理作家協会) 最優秀スパイ・冒険・スリラー賞受賞作品 (The CWA Ian Fleming Steel Dagger) ☆2010年アメリカ探偵作家クラブ(MWA)最優秀長篇賞受賞作品 13歳の少年ジョニー・メリモンとクラ…