海外ミステリの本棚

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謀略監獄/ヘレン・ギルトロウ/文藝春秋(2016.1.15発行)

   


「英国出版界を揺るがした究極のプリズン・サスペンス」と紹介されています。 犯罪のサポートと情報の売買。それがカーラの仕事だった。だが今回持ち込まれた依頼は危険きわまりない―“プログラム”へ潜入し標的を消すというものだった。

“プログラム”とは、頻発する刑務所の暴動に手を焼いたイギリス政府が導入した矯正施設。ゴーストタウンとなった住宅街を接収、二重の壁で囲み、そこでは受刑者たちによる「自治」が行なわれている。犯罪者が自主管理する地域社会。

ギャングの親玉であり、人殺しであるジョン・クィランがその“プログラム”の支配者である。 ジョン・クィランに付け狙われている元狙撃兵の殺し屋ジョハンセンがカーラの手配で施設に潜入するが…

ノワールものといってよい非情な世界のサスペンスの中にラブストリーが隠されています。

是非お読みください。

2016年1月15日文藝春秋より発行

<作家紹介 ヘレン・ギルトロウ
イギリス・チェルトナム生まれ
オックスフォード大学出版局などに編集者として勤務
最初に想を得てから13年。本書がデビュー作。

 

 - ノワールもの, ラブストーリー, 殺し屋(殺しのライセンスを持つ者)・スパイもの