海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

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「 女性検事もの 」 一覧

ケール 死神の刻印

ケール 死神の刻印/エメリー・シェップ/集英社文庫(2015.11.25発行)

デビュー作である本書は2013年自費出版の形で発表され4万部の売り上げを記録。2 …

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虚偽証人(上)(下)/リザ・スコットライン/扶桑社ミステリー(2010.11.10発行)

2004年から翻訳が途絶えていたリザ・スコットラインの法廷ミステリが還ってきました。 久しぶりの作品に読む手が震えました。 2005年に発表された彼女の長編第12作目の作品 冒険アクションものに分類しようかと思うほどの行動で正義のために突き進む連邦検察局の女性検事補ヴィッキ・アレグレッティが主人公 これを読んで力を得て、みんなで世の中を明るくしたいものです。 2010年11月10日扶桑社ミステリー…

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妄執/リンダ・フェアスタイン/ハヤカワ文庫(2004.8.15発行)

マンハッタンの性犯罪を扱うニューヨーク地方検事アレックス・クーパーを主人公としたシリーズ第4作 夫から度重なる家庭内暴力を受けたローラは、警察のおとり捜査に協力し、夫の雇った三人の殺し屋に玄関で五発銃弾を浴びてその場に崩れる場面がテレビで流された。 おとり捜査用の演技だったわけだが、その日の夜ローラは、エレベーター・シャフトの底で死体となって発見された—– ロサンゼルス市警刑事ハリー・ボッシ…

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冷笑/リンダ・フェアスタイン/早川書房(2003.2.28発行)

マンハッタンの性犯罪を扱う女性検事アレックス・クーパーを主人公とした第3作 彼女と一緒に働く有能なニューヨーク市警の刑事たちと彼女を支える友人たちとで綴る女性検察官の物語の第3弾 解説は表題を「マンハッタンの鼓動が聞こえる、甘くてハードな女のミステリ」としています。 マンハッタン島の岬で、椅子にくくりつけられた女性の死体が発見された—– 本の裏書きは決して事前に読まないでください。557ペー…

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心神喪失(上)(下)/ジリアン・ホフマン/ヴィレッジブックス(2008.11.20発行)

物語は911番にかかってきた一本の電話から始まった。「たすけて—–おねがい」遠くから聞こえてくる、あまりにか細くて頼りない小さな声。—– 主人公は、マイアミ・デード郡地方検事局女性検事補のジュリア・ヴァレンシアーノ 夢中になって降りる駅を通り過ぎてしまう面白さ 読まずにはいられない次から次への展開 夜中にどうしても先を読みたくなって起き出してしまうそんな法廷ミステリ それにしても作者…

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断たれた叫び/リンダ・フェアスタイン/早川書房(1999.6.15発行)

マンハッタンの性犯罪を扱う辣腕女性検事アレックス・クーパーを主人公とした第2作 ニューヨーク随一の規模を誇る総合病院ミッドーマンハッタン メディカル・センターで脳神経外科の女性教授が全身を刺され殺害された—- 彼女を見守る有能なニューヨーク市警の刑事たちと彼女を支える友人たちとで綴る検察官物語の第2弾 現役の法律家であるため、検察官が置かれている現実に即した色々な仕事の話が多くなってしまい、ミ…

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誤殺/リンダ・フェアスタイン/ハヤカワ文庫(2002.7.10発行)

主人公はマンハッタンの性犯罪を扱う辣腕女性検事アレックス・クーパー シリーズ第1作 ニューヨークポストには「性犯罪担当検事を惨殺ーFBIと州警察は協力して捜査中」その記事を当の私はじっと見ていた。—- 彼女を見守る有能なニューヨーク市警の刑事たちと彼女を支える友人たちとで綴る検察官物語 書いているのは、現職のマンハッタン検察庁犯罪訴追課長である女性検察官 面白くないはずがありません。 文庫版は…

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報復ふたたび/ジリアン ホフマン/ヴィレッジブックス(ソニー・マガジンズ)(2005.11.10発行)

衝撃のデビュー作『報復』(日本で45万部以上のベストセラー)の続編 第2作 初めてのかたは是非第1作からお読みください。 原題は「Last Witness」 続編である本書も更に続くことが予想される終わり方です。 事件の全体の解明に、作者は読者をどこまで引っ張っていくつもりでしょうか。 本書は犯人を推理するタイプのミステリーではありません。 司法とは何か・正義とは何か。 検事補と一緒にその世界に飛…

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報復/ジリアン・ホフマン/ヴィレッジブックス(2004.11.20発行)

ジリアン・ホフマンは、アメリカ、ロングアイランド育ち。セント・ジョンズ大学ロースクール在学中から検察官としての修行を積み、卒業後はフロリダの検事局で検事補となる。専門はドメスティック・バイオレンス。 本書がデビュー作 既にワーナーブラザーズが映画化権を購入  本のレビューは読まないでお読みください。 あるレビュアーが「残念ながら読み進んでいくとともに、緩やかに冷めていきました。」と書いていますが、…

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霧のとばり/ローズ・コナーズ/二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション(2005.1.20発行)

本書は2003年MWAメアリ・ヒギンス・クラーク賞を受賞 リーガルサスペンスの新星として一躍注目を集めました。 舞台はケープコッドの町。この場所について詳細を知りたい方はアメリカの国立公園ケープコッド海浜公園を参照してください。女性検事補マーティ・ニッカーソンが主人公です。 最近読んだなかでは最高の作品だと思います。 法廷ミステリーとしてすばらしいだけでなく、犯罪被害者の立場もきちんと捉えている希…

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ダーク・レディ〈上〉〈下〉/リチャード・ノース・パタースン/新潮文庫(2004.9.1発行)

このミステリーがすごい!2005年度版(2004年)第7位 6年と9カ月栽判で負けていない検察局殺人課課長を務め”ダーク・レディ”の異名を持つ女性検事補ステラ・マーズが主人公 検事補が主人公ながら、法廷ミステリというよりも選挙が絡んだポリティカル(政治)ミステリといってよいかも。 とにかく面白い。先をどんどん読みたい気持ちと読んでしまったらこの物語から離れなければならなくなるのはいやだという気持ち…