海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

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「 臨床心理医など医師もの 」 一覧

そして医師も死す/D.M.ディヴァイン/

そして医師も死す/D.M.ディヴァイン/創元推理文庫(2015.1.23発行)

☆本格ミステリ・ベスト10海外2016探偵小説研究会(原書房)第1位 ☆2015 …

悪意の糸 マーガレット・ミラー

悪意の糸/マーガレット・ミラー/創元推理文庫(2014.8.29発行)

☆ミステリが読みたい!2015年版(早川書房)第12位 女医シャーロットの診療所 …

刑事たちの48時間

刑事たちの48時間/アレックス・グレシアン/創元推理文庫(2014.9.12発行)

1889年創設されて間もないスコットランドヤード殺人捜査課の活躍を描くシリーズ第 …

血の裁き ロバート・ゴダード

血の裁き(上)(下)/ロバート・ゴダード/講談社文庫(2014.6.13発行)

ロバート・ゴダード22作目の長編は、1990年代のユーゴスラヴィア紛争を背景に、 …

俳優パズル パトリック・クェンティン

俳優パズル/パトリック・クェンティン/創元推理文庫(2012.9.28発行)

☆本格ミステリ・ベスト10海外2013探偵小説研究会(原書房)(2012年)第6 …

刑事たちの三日間

刑事たちの三日間(上)(下)/アレックス・グレシアン/創元推理文庫(2013.7.31発行)

☆2013年文庫翻訳ミステリーベスト10(講談社文庫)第7位 舞台は1889年、 …

遮断地区

遮断地区/ミネット・ウォルターズ/創元推理文庫(2013.2.28発行)

☆ミステリが読みたい!2014年版(早川書房)第1位 ☆このミステリーがすごい! …

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恐るべき恋人たち 心理探偵フィッツ2/モリー・ブラウン/二見書房(1996.10.25発行)

愛すべきフィッツ探偵 あなたは全く変わっていませんね。 その頭脳を愛している家族に向けたらと思わずにはいられません。 このシリーズはテレビドラマの方が人気になって、むしろ後から本が発行されたのでしょうか。 原作者まで変わっているのはそうとしか推測できません。 それにしても面白くて、2作だけで終わってしまったのが残念で仕方がありません。 テレビではわからない心理描写のすばらしさが作品の核となっていま…

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幽霊の2/3 /ヘレン・マクロイ/創元推理文庫(2009.8・30発行)

アメリカのミステリ作家ヘレン・マクロイ(1904-93)が1956年に発表した作品の再刊 精神科医を職業とする探偵の草分け 限られた登場人物のなかで、ひとつずつ謎を解いていくミステリ 古さを全く感じさせません。 物語は、売れっ子作家のエージョントの妻メグ・ヴィージーが、エレヴェーター内においてあったタブロイド紙を見たとたん、血の気が引いた—というところから始まる。 邦訳の題名は気が利いている。…

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サイコブレイカー/セバスチャン・フィツェック/柏書房(2009.7.16発行)

どんな展開を見せるか想像がつかないセバスチャン・フィツェックの待望の第4作 「ドイツで43万部突破———二度読み必至の密室型スリラー登場」と紹介されています。 幸い、全てはただの夢だった。彼女は裸ではなかった。という書き出しで本書は始まる。 だまされまいとして、またまた作家にしてやられました。 この人の作品は本当にすごいと思います。 精神科医の香山リカさん―推薦「世界がゆがんで見えるほ…

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死神を葬れ/ジョシュ・バゼル/新潮文庫(2009.8.1発行)

あのマイクル・コナリーも「この作品で私を吹き飛ばした」と絶賛したそうな。 物語は研修医のピーター・ブラウンが出勤途中にうなじに銃を押し付けられ、「騒ぐなよ、先生」と強盗に遭うところから始まる。 後はノンストップのノワールもの。 アメリカで医療にかかるのがとても怖くなります。何しろ現役の研修医さんが書いているのですから。 アメリカの書評には本書を「ベント・ノワ?ル」という分類にしているものもあるそう…

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翼のある子供たち/ジェイムズ・パターソン/ランダムハウス講談社(2005.11.11発行)

多彩な才能を持つジェイムズ・パターソンが贈るSF的サスペンス はらはらどきどきしながら、あっという間に読み切ってしまいました。 訳者は「大人のためのメルヘン」と紹介しています。 1998年アメリカで発売されるや、ニューヨーク・タイムズのベストセラー・リスト1位にランク 「子供たちが夢中になって読みました」と言われたそうです。 本書の続編「翼ある者のさだめ」(2005年4月アメリカで刊行)もすでに発…

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カインの眼/パトリック・ボーウェン/ランダムハウス講談社(2008.8.10発行)

人気の視聴者参加番組<カインの眼>に出演する10人の男女 気がついたときには— ネバタ砂漠を舞台に10人のサバイバルを描いたサスペンス小説 書いたのはなんとパリの病院で救急医療チームを率いる現役の医者  忙しい合間に書いた本書 デビュー作がベストセラーに 読んでみればベストセラーになったわけが分かります ハリウッドが映画化の権利を買い取ったそうです。映画化したら絶対に見たいと思います。 本の裏…

恥辱

恥辱 SKAM/カーリン・アルヴテーデン/小学館文庫(2007.11.11発行)

2007年英国推理作家協会(CWA)ダンカン・ローリー・インターナショナル・ダガー/最優秀翻訳長篇賞(THE DUNCAN LAWRIE International DAGGER)ノミネート作品 主人公は38歳の女医モニカ・ルンドヴァルと50代半ばの肥満女性マイブリット・ペッテション この二人の話が一章ずつ交互に語られていきます。 最後に希望があります。重い内容でつらかった人も読んで良かったと思え…

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外科医/テス・ジェリッツェン/文春文庫(2003.8.10発行)

本書のヒロインはなんといっても外科医のキャサリン・コーデル その脇役にボストン市警察殺人課刑事トマス・ムーアと同女性刑事のジェイン・リゾーリ 女性の子宮を抉り取り喉を掻き切る猟奇連続殺人事件が発生。数年前に同様の事件が起きていたが、そのときの犯人は被害者によって射殺されていたのだが—- 女医さんでなければ描けない描写 女性に対するとても残忍な事件なのですが、作者の根底に流れる人間に対する暖かい…