海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

*

「 臨床心理医など医師もの 」 一覧

no image

サム・ホーソーンの事件簿Ⅰ/エドワード D.ホック/創元推理文庫(2000.5.26発行)

2000年週刊文春ミステリベスト10(海外)第3位 時は1992年ノースモストの田舎の医師サム・ホーソーンが若き日を回想して語られる不思議な事件の数々 短編集はあまり好きではないのですが、すっかりはまってしまいました。 次の作品のプロローグが各作品の最後に語られる手法にまんまとやられてしまいました。次の話を読むのをとめることができなくなりました。 医師サム・ホーソーンもの12作と他に1作を収録 …

治療島

治療島/セバスチャン・フィツェック/柏書房(2007.7.5発行)

ミステリが読みたい2008年版ベスト・ミステリ2007(早川書房)第16位 ミステリベストものに一つしかランクインしなかったのがとても不可解と思える面白さ これほど先を読みたくなってしまうミステリに久しぶりに会えました 2006年夏に出版されるや、ドイツ・アマゾンで何週間にわたってベストアエラーランキング第1位を守り続けたとのこと ドイツでは映画化も決定している ドイツのミステリ書評オンラインマガ…

no image

復讐病棟/マイケル・パーマー/ヴィレッジブックス(ソニーマガジンズ)(2006.10.20発行)

ERの医者をしながら小説を書き始めた医学博士の描く緊迫のメディカル・サスペンス マイケル・パーマーの第10作  原題は「FATAL」(直訳は致命的な・運命の) 医療現場の正確で詳細な描写のほか、ラブストリーもあるミステリです。 炭鉱を経営する企業倫理の問題・ワクチンの持つ副作用という永遠の課題を絡めて話が展開されます。 2006年10月20日ヴィレッジブックス(ソニーマガジンズ)より発行 …

no image

殺人者は夢を見るか(上)(下)/ジェド・ルーベンフェルド/講談社文庫(2007.10.16発行)

舞台は1909年摩天楼建築ブームにわくニューヨーク 精神分析の講演を行うためジークムント・フロイトが汽船で到着したところから物語が始まります。 読み始めたら止められない面白さ。是非お読み下さい。精神分析の勉強にもなる(?) 作家のジェド・ルーベンフェルドはなんとイェール大学のロースクールの現役の教授 第2作を書き始めているそうです。 原題は『The Interpretation of Murder…

no image

容疑者〈上〉〈下〉/マイケル ロボサム/集英社文庫

主人公は、ロンドンにオフィスを構える42歳の臨床心理士ジョーゼフ 警察の捜査に協力していくうちに次第に事件の渦中に巻き込まれていきます。 作家のマイケル ロボサムは、ゴーストライターとして自伝10作を手がけ、初の小説である本書を書いた。本書は既に十数カ国語に翻訳され、30カ国以上で刊行されているミステリーとして評価の高い作品です。 あっという間に最後まで読んでしまいました。登場人物達にもとても惹か…

no image

倒錯の罠/ヴィルジニ・ブラック/文春文庫(2006.9.10発行)

女性精神科医ヴェラ・カブラルシリーズ第1作 とにかくおもしろい!!!サスペンスの中にユーモアがいっぱいの魅力あふれる作品です。 パトリシア・コーンウェルの検屍官シリーズより絶対に面白い。 作家のヴィルジニ・ブラックはフランス人女性。 既に第3作まで刊行されており、日本での翻訳が待たれます。早く読みたいヨー!! 本書は2000年発行。日本では2006年9月10日文春文庫より発行 …

no image

マーダー・プラン(上)(下) 臨床心理医アレックス/ジョナサン・ケラーマン/講談社文庫(2006.3.15発行)

臨床心理医アレックスを主人公とするシリーズ第14作 下巻の百ページを過ぎてもほとんど展開がない。 撒き餌をまきすぎて、釣り糸をたらすのを忘れたような作品。 シリーズものでは時々こういった失敗作がでるのかな。前の『モンスター』は面白かった 記憶があるのに。 その記憶が間違いと思えるほどの駄作です。 2006年3月15日講談社文庫より発行 …

no image

航路 (上)(下)/コニー・ウィリス/ ヴィレッジブックス

宮部みゆきさん絶賛!訳者も「心揺さぶるこの感動的名作を、一人でも多く人に読んでほしい」「この小説はだれが読んでも絶対におもしろい」とものすごくほめています。 認知心理学者のジョアンナが主人公。 NDE(臨死体験)の原因と働きを科学的に解明するため、臨死体験者の聞き取り調査に奔走。一方、神経内科医のリチャードは、被験者の脳に臨死体験そっくりの幻覚を誘発する薬物を発見し、擬似NDEを人為的に引き起こし…

no image

モンスター 臨床心理医アレックス/ジョナサン・ケラーマン/講談社文庫

主人公は臨床心理医のアレックス・デラウェア 最初はとっつきにくかったのですが、段々引き込まれていきます。 このシリ?ズを初めて読みましたが、以前の作品を読んでいなくても全く違和感はありませんでした。頭の中の想像部分の描写が多すぎて、変わった作品だと思いますが、サイコ・サスペンスとして読んでみる価値のある作品です。 シリーズ第13作(1999年) 3作目までは扶養社ミステリー4作目から11作目までは…