評価

2008年

狂犬は眠らない/ジェイムズ・グレイディ/ハヤカワ・ミステリ文庫(2007.12.15発行)

物語は、過酷な任務によって精神に異常をきたしたCIAの腕利きスパイ5人が、CIAの秘密の施設で治療を受けていたところから始まる。 5人の治療にあたった優秀な精神科医が---- デニス・ルへイン、ジョン・グリシャムらが絶賛した痛快なスパイ小説 こいつは本当に面白い!! ☆2008年週刊文春ミステリベスト10(海外)第10位 ☆2008年文庫翻訳ミステリーベスト10(講談社文庫)第10位 ☆このミステ...
コージー・ミステリもの

ワタリガラスはやかまし屋/クリスティン・ゴフ/創元推理文庫(2009.1.30発行)

バードウォッチャー・ミステリシリーズ第1作(既にアメリカでは第5作まで刊行済み) 2ヶ月前夫の浮気を目撃したクリエィティブ・デザイナーのレイチェル・スタンホープはプレゼンテーションが終わった直後、夫からの婚姻解消の申立書を受け取った。 ひと夏をロッキーマウンテン国立公園に隣接するミリアム叔母の農場で過ごすことにしたことから物語は始まる。 急行から各駅停車に乗り換えるのをあやうく忘れてしまうほど、い...
元保安官コーク・オコナー シリーズ

二度死んだ少女/ウィリアム・K・クルーガー/講談社文庫(2009.2.13発行)

2005年アンソニー賞(ANTHONY AWARDS)最優秀長篇賞(BEST NOVEL)受賞作品 ネイティブ・アメリカンの血を引くアイルランド系のコーク・オコナー元保安官のシリーズ第4作 人間にとって何が一番大切なものか、このシリーズはいつもそれを考えさせてくれます。 物語は、17歳の美少女シャーロット・ケインが、大晦日のパーティからスノーモビルに乗って抜けだし、そのまま行方不明になリ、捜索して...
評価: ☆☆☆☆☆

女たちの真実/ローラ・リップマン/ハヤカワ文庫(2008.2.15発行)

2007年クィル・ブック賞をミステリ・サスペンス部門で受賞 (2007 Quill Award winners  Mystery/suspense/thriller) 交通事故の現場から逃げ出した加害者の女性はどこかおかしかった。 決して名前を明かそうとしないのだ。 留置するといわれて、やっと「わたしはぺサニー姉妹の一人よ」と名乗った それは30年前にショッピングモールから忽然と消えた15歳と1...
ジャーナリスト(新聞記者・雑誌編集者)もの

ビューティ・キラー1 獲物/チェルシー・ケイン/ヴィレッジブックス(2008.6.20発行)

主人公のポートランド市警刑事のアーチー・シェリダンがビューティ・キラーと呼ばれた連続殺人犯の手に落ち、薬を飲まされ、体の自由がきかなくなるという衝撃的な状況から物語が始まる。 主人公が薬を飲まされたことに気づいた「その瞬間まで、彼女だという確信はなかった。----」 何という書き出し!! 何故何故という疑問と、どう展開するのかなという疑問が次々に湧いて、先を読まずにはいられなくなります。 新人とし...
2008年

20世紀の幽霊たち/ジョー・ヒル/小学館文庫(2008.9.10発行)

読んでいくうちに、どんどんはまっていく不思議な短編集 面白いと思ったものもあったけれど、ミステリベストテンたちの評価ほどの感銘は受けなかった。 自分の感覚とはあわないのかも知れないけれど、全部読んでしまったところがちょっとミステリかな。 ☆闘うベストテン2008(ミステリチャンネル)海外ミステリ第2位 ☆2008年週刊文春ミステリベスト10(海外)第4位 ☆このミステリーがすごい!2009年版(2...
女性刑事(捜査官)もの

シルバー・スター /デイヴィッド・ハンドラー/講談社文庫(2009.1.15発行)

映画評論家のミッチ・バーガーと州警察警部補から村の駐在になったデジリー・ミトリーのシリーズ第3作 プロローグは、ミッチにかかってきた「手遅れだ。後の祭り。死刑執行人がもう行かせてやる時だと言っている。」という電話から---- このシリーズはミステリの謎解きや意外性では普通なのですが、人間の心の優しさに触れられるのでとても気に入っています。 人間に対する厳しい目と優しい目が作品の根底をながれているか...
女性私立探偵もの

スコッチに涙を託して/デニス・レへイン/角川文庫(1999.5.25発行)

1995年度シェイマス賞最優秀処女長編賞受賞作品 ボストンの私立探偵パトリック・ケンジーとアンジェラ・ジェナーロのシリーズ第1作 依頼は非常に重要な法案の証拠書類を回収して欲しいという二人の上院議員からのものだった---- 私立探偵の二人は幼なじみ。 二人のためならどんな危険もいとわない友人の社会病質者のブッハ・ロゴウスキー・辛らつな記事を書く新聞記者のリッチ・コルガンなど二人の周囲の登場人物も忘...
アンドルー・ダルジール警視シリーズ

社交好きの女/レジナルド・ヒル/ハヤカワ・ミステリ(1982.3.15発行)

<アンドルー・ダルジール警視シリーズ>第1作 原題は『A Clubbable Woman』 現在21作目まで発表されています。 イギリスBBCでドラマ化 1996年から10年以上ヒットし続け、現在第12シリーズまで放送されている人気ロングランシリーズ 物語はラグビークラブの試合でスタンド・オフのサム・コナンが負傷したところから始まる。負傷した彼を帰宅後待っていたものは---- 大男でがさつなアンド...
ユーモア・ミステリ

老検死官シリ先生が行く/コリン・コッタリル/ヴィレッジブックス(2008.8.20発行)

主人公はラオスでただ一人の検死官73歳のシリ・パイプーン 原題は『Coroner's Lunch』 物語は1976年10月ラオス人民共和国 トランとトランとホクの三人がナイロンテープで結びつけられた錆びた(さびた)爆弾に引っ張られて、みぞれのように落下して行くところから始まる。 これはめちゃくちゃ面白い!!!! この作品を読み終えてしまうのは残念でたまりませんでした。 何故日本のベストテンものに一...
ノワールもの

暗黒街の女/ミーガン・アボット/ハヤカワ・ミステリ(2008.11.10発行)

2008年MWA(アメリカ探偵作家クラブThe Mystery Writers of America )最優秀ペーパーバック賞受賞作品 2008年バリー賞(THE BARRY AWARDS)最優秀ペーパーバック賞受賞作品 ※バリー賞 熱心なミステリ・ファンで書評家の故バリー・ガードナーに由来する賞           (ミステリの専門季刊誌主催 スタッフと購読者の投票で決定する) 「あんな...
2008年

スリーピング・ドール/ジェフリー・ディーヴァー/文藝春秋(2008.10.10発行)

本を途中で閉じて、ゆっくりと本の表紙をながめる。これからいったいどうなるのか。 先が楽しみで、なかなか新たに本を開けることができない。そんなミステリ。 物語は、主人公カルフォルニア州捜査局捜査官「キネシクス」分析の天才キャサリン・ダンスの尋問から始まった。  ※キネシクス ボディーランゲージ分析・人間の所作や表情を読み解いて相手の感情を推し量ること。 一家4人を惨殺した”マンソンの息子”の異名を...
2009(2008年)

検死審問―インクエスト/パーシヴァル・ワイルド/創元推理文庫(2008.2.22発行)

江戸川乱歩が1947年8月に発表した「1935年以後のベストテン」に挙げられている作品 復刊もの この作品はかつて「検屍裁判―インクエスト」の訳題で刊行されていました(1951年) ☆2009本格ミステリ・ベスト10海外(原書房)(2008)第9位 ☆ミステリが読みたい2009年版 ベスト・ミステリ2008(早川書房)第15位 物語は検死官の仕事のやり方の説明から始まります。 時代を全く感じさせな...
女性検事もの

心神喪失(上)(下)/ジリアン・ホフマン/ヴィレッジブックス(2008.11.20発行)

物語は911番にかかってきた一本の電話から始まった。「たすけて-----おねがい」遠くから聞こえてくる、あまりにか細くて頼りない小さな声。----- 主人公は、マイアミ・デード郡地方検事局女性検事補のジュリア・ヴァレンシアーノ 夢中になって降りる駅を通り過ぎてしまう面白さ 読まずにはいられない次から次への展開 夜中にどうしても先を読みたくなって起き出してしまうそんな法廷ミステリ それにしても作者...
女性弁護士もの

ドッグタウン(女性弁護士ホイットニー・シリーズ)/メルセデス・ランバート/ハヤカワミステリ文庫(2008.10.25発行)

物語は家賃を2ヶ月も滞納している26歳・貧窮の開業女性弁護士ホイットニー・ブルネットの事務所に一人の女性依頼人がやってきたところから始まる。 その女性モニカ・フルブライトの依頼は、帰郷したまま行方がわからなくなったメイドを探し出して欲しいというものだった--- ミステリよりも一人の女性の心の葛藤を中心にした小説 主人公の引き受けた仕事は弁護士のではなく、まるで私立探偵 法廷小説では全くありません。...