評価

歴史ミステリもの

アキレス将軍暗殺事件(ファンドーリンの捜査ファイル)/ボリス・アクーニン/岩波書店(2007.2.27発行)

ファンドーリンの捜査ファイル シリーズ第4作 史実に根ざした歴史探偵小説 帝政時代末期のロシアが舞台 総督からアキレス将軍が突然亡くなった事件を捜査する特任捜査官に任ぜられたファンドーリン 日本人の下男マサを連れて捜査にあたりますが、次から次に事件が起こり---- 殺し屋のほうに心を入れてしまうのは何故でしょうか。 同時発行の「リヴァイアサン号殺人事件」は2008本格ミステリ・ベスト10 海外 (...
「もしもの世界」でのミステリ(SFミステリ)もの

時空を超えて/ギヨーム・ミュッソ/小学館文庫(2008.5.13発行)

フランス・ニース大学出の作家が描く、とてもつらいけど素敵なラブストーリーと友情の物語 あなただったらどのような選択をしますか 本文から 「だれもが一度はしてみる質問―過去に戻ることができるのなら、人生の何を変えたらいいのか? やり直しがきくなら、どの間違いを直せばいいのか?」 ”フランスでの映画化・23カ国での翻訳刊行が決まった、心を揺さぶる奇跡のラブロマンス”と本の裏書きにあります。 もっともっ...
ラブ(ロマンス)サスペンス

深海のアリバイ-マイアミ弁護士ソロモン&ロード/ポール・ルバイン/講談社文庫(2008.6.13発行)

第1作を読んだ方がみんな待ち望んでいた留置所の中で出会った二人スティーブ・ソロモンとヴィクトリア・ロードのシリーズ第2作 なんと1年7ヶ月を経て発行されました。 言い回しや何やらで翻訳がたいへんだったのでしょう ヴィクトリア・ロードの父の共同経営者に会うことになっていた二人 事件に巻き込まれて、事務所の先行きも二人の恋の行方もなにやら雲行きが怪しくなっていきます---- 二人の父親や母親のこともい...
男性刑事(捜査官)もの

1/2の埋葬(上)(下)/ピーター・ジェイムズ/ランダムハウス講談社(2008.1.7発行)

ロン・グレイス警視を主人公とするシリーズ第1作 本国では第3巻まで発表されています。 イギリスで発表されるや2ヶ月間もベストセラーリスト入り フランスでは二つの賞(Prix Coeur Noir)(Le Prix Polar International)を受賞 <警視グレイス>シリーズは世界26ヶ国語に翻訳、計200万部のベストセラーになっているそうです。 9年前に妻が失踪 霊媒や超能力者のち...
男性弁護士もの

甘い薬害(上)(下)/ジョン・グリシャム/アカデミー出版(2008.2.20発行)

アメリカの集団訴訟(クラスアクション)にまつわる問題点を取り上げたかったのでしょうか。何を言いたいのか全く分かりません。ミステリにもラブストーリーにもなっていません。 ジョン・グリシャムの作品を初めて読んだときの感動は全くありません。 一気に読ませてしまう面白さは相変わらずですが、金儲け第一主義のアメリカ法曹界を批判するための本だったのでしょうか。 本の表紙に”驚愕のストーリー"とありますが、いっ...
2009年版 (2008年)

ラジオ・キラー/セバスチャン・フイツェック/柏書房(2008.1.10発行)

通勤電車の中で最初のページを開いたとたんに夢中になった。降りる駅を通り過ぎちゃった。 先が気になって夜眠れなくなった そんなミステリ 絶対に2008年のミステリベストテンにランクインします このミステリーがすごい!2009年版(2008年)ベスト20宝島社第15位にラクインしました ベルリンのラジオ局が人質を取った男ヤンに占拠された。ヤンの要求は-- ベルリン警察の交渉人で犯罪心理学者のイーラ・...
番外編 自然・スポーツ

[番外編]イルカと、海へ還る日/ジャック・マイヨール/講談社文庫(2008.6.13発行)

伝説のフリーダイバー ジャック・マイヨールがなぜ”水深40メートルを超えて素潜りすると、水圧によって死に至ると考えられていた”常識を破ることが出来たのか。 映画『グラン・ブルー』のモデルとしても知られているジャック・マイヨールの著書 イルカとの不思議な交流を綴ってあります。 それにしてもイルカはなんと不思議な生き物なのでしょうか。またそれを感じることの出来たジャック・マイヨールをうらやましく思いま...
男性刑事(捜査官)もの

死は見る者の目に宿る/デイヴィット・エリス/ランダムハウス講談社(2008.2.1発行)

大学の講堂の地下で六人の女性の残虐な死体が発見され、歌の歌詞どおりのそれぞれ異なる方法で殺され並べられていた。 犯人は当日のうちに逮捕されたが、「最初の彼女は神からの贈り物」「最後の彼女はおれを救ってくれた」との言葉を残した---- 16年後同じ歌の2番の歌詞に従った連続殺人事件が起こる---- 場面や視点が変わる場面で何箇所か全く改頁等のメルクマールがなされておらず分かりにくい。特にたまたまペー...
2008(2007年)

リヴァイアサン号殺人事件(ファンドーリンの捜査ファイル)/ボリス・アクーニン/岩波書店(2007.2.27発行)

2008本格ミステリ・ベスト10 海外 (原書房)(2007年)第8位 今ロシアで大人気の推理小説家ボリス・アクーニンの小説です。 日本文化に精通しているアクーニン(これもなんと日本語の悪人から考え出したペンネームだそうです)の2冊同時発行という思い切った企画に大いに賛同いたします。 舞台は20紀初頭。フランス・パリの郊外で豪邸の家主が撲殺され、使用人とその家族が子供を含めて 全員が殺されるという...
男性私立探偵もの

冬を怖れた女/ローレンス・ブロック/二見書房(1987.12.25発行)

ニューヨークの元警官で無免許の私立探偵マシュウ(マッド)・スカラーのシリーズ第2作 原題は In the Midst of Death 依頼は警察内部の腐敗を告発したニューヨーク市警の刑事からだった。 内部告発がきっかけなのか、一人の娼婦がその刑事を恐喝罪で告訴した。誰かの差し金で動いているに違いないから、自分を窮地に陥れた黒幕を捜し出して欲しいと依頼をされた----- なんか渋くていいなと思いま...
ニューヨーク市警の巡査部長キャシー・マロリー シリーズ

魔術師の夜(上)(下)/キャロル・オコンネル/創元推理文庫(2005.12.28発行)

ニューヨーク市警の巡査部長キャシー・マロリー シリーズ第5作 とても悲しいラブストーリーです。 魔術師を相手にしている物語のため、ジェフリー・ディーヴァーの『魔術師 (イリュージョニスト)』(四肢麻痺の科学捜査官「リンカーン・ライム」シリーズ第5作)と比較されている方がいました。 それぞれの捜査官の闘い方は異なっているし、どちらが面白いかという比較をするのは全く意味がないと思います。それぞれの面白...
「もしもの世界」でのミステリ(SFミステリ)もの

チックタック(上)(下)/ディーン・クーンツ/扶桑社ミステリー(2008.3.30発行)

ここまで奇想天外で、はちゃめちゃだと心から楽しめてしまいます。 今落ち込んでいたら本書をぜひお勧めいたします。心から笑ってください。 ベトナムからの避難民で作家になったトミー・ファン 憧れのコルヴェットを購入し、鍵を受け取ったときからなぜか胸騒ぎが----- 本書原作は1996年に発表されています。 2008年3月30日扶桑社ミステリーより発行 ...
臨床心理医など医師もの

恥辱 SKAM/カーリン・アルヴテーデン/小学館文庫(2007.11.11発行)

2007年英国推理作家協会(CWA)ダンカン・ローリー・インターナショナル・ダガー/最優秀翻訳長篇賞(THE DUNCAN LAWRIE International DAGGER)ノミネート作品 主人公は38歳の女医モニカ・ルンドヴァルと50代半ばの肥満女性マイブリット・ペッテション この二人の話が一章ずつ交互に語られていきます。 最後に希望があります。重い内容でつらかった人も読んで良かったと思え...
男性私立探偵もの

シティ・オブ・タイニー・ライツ/パトリック・ニート/早川書房(2006.1.31発行)

2007年MWA賞(アメリカ探偵作家クラブ賞)最優秀ペーパーバック賞(BEST PAPERBACK ORIGINAL)ノミネート作品 舞台はロンドン 主人公の私立探偵トミー・アクタルはパキスタン人の父とインド人の母を持つイギリス国民 ロンドンの裏街で探偵を営む 受けた依頼内容は黒人の娼婦メロディ・チェイスから行方不明になったルームメイトの娼婦仲間を捜して欲しいというものだった------ 本書発売...
男性私立探偵もの

野獣の血/ジョー・ゴアズ/角川文庫(1985.7.25発行)

1970年MWA(アメリカ探偵作家クラブ)最優秀処女長編賞受賞 テーマはアメリカらしく法律の網を逃れた悪人に対する個人的復讐 実生活でも私立探偵をしていたジョー・ゴアズに敬意を表して、敢えて私立探偵のジャンルに分類しました。 原題は(A Time for Predators) (1969) ☆Predator 捕食動物; 略奪するもの; 略奪者; 他人を食いものにする人の意 <作品リスト> 本書...