評価

FBI捜査官もの

ワイルドファイア(上)(下)/ネルソン・デミル/講談社文庫(2008.5.15発行)

前作の「ナイトフォール(上)(下)」と同じようにミステリとしては失敗作 007・ジェイムズボンドシリーズの映画のようにありえない設定が多く、痛快なスパイアクションもののように読めば面白いかも。 最新の世界情勢(といっても2001.9.11アメリカ同時多発テロに焦点が)からテーマを選択しており、その選択は読む人を強くひきつけるのに。あいかわらず展開が遅く、冗談や駄洒落の連発にいささか食傷気味になる。...
男性私立探偵もの

過去からの弔鐘/ローレンス・ブロック/二見文庫(1987.5.20発行)

ニューヨークの元警官で無免許の私立探偵マシュウ(マッド)・スカラーのシリーズ第1作 時代を全く感じさせない面白さ 解決の方法も渋い!!! 依頼はヴィレッジのアパートで殺害された娘の過去を探ってくれないかというものだった。犯人は逮捕されており------ 先を読まずにはいられない構成のうまさ 人に対する温かい目と厳しい目に納得 あっという間に読みきってしまいました。 ?『過去からの弔鐘』 Sins ...
評価: ☆☆☆☆

KIZU-傷-/ギリアン・フリン/ハヤカワ文庫(2007.10.25発行)

2007年CWA英国推理作家協会(Crime Writers' Association)最優秀処女長篇賞(THE CWA NEW BLOOD DAGGER)及びイアン・フレミング・スチール・ダガー賞(最優秀スパイ,冒険,スリラー賞)受賞 ギリアン・フリン(女性)のデビュー作 子供を持つことは、親業は、どんなに大切なことか分かっていただけたらこの作品を世の中に送った作家も喜んでくれるのでしょうか。...
男性弁護士もの

キングの死/ジョン・ハート/ハヤカワ文庫(2006.12.15発行)

2007年バリー賞最優秀処女長編賞ノミネート作品 2007年アンソニー賞最優秀処女長編賞(BEST FIRST NOVEL)ノミネート作品 2007年MWA賞(アメリカ探偵作家クラブ賞)最優秀処女長編賞ノミネート作品 弁護士のジャクソン・ワークマン・ピケンズは、依頼人との接見に訪れた拘置所で父の死体がついに見つかったと告げられた-------- 日本のミステリベストものには入っていませんが、あっと...
殺し屋(殺しのライセンスを持つ者)・スパイもの

殺しのパレード/ローレンス・ブロック/二見文庫-ザ・ミステリ・コレクション(2007.12.25発行)

殺し屋ジョン・ポール・ケラーシリーズ第3弾 9篇からなる連作短編集 電車の中で気軽に楽しむ、殺し屋稼業を続けるケラーの心理を綴った短編集 訳者あとがきにケラーの次回作の紹介が出ています。次作を期待される方は、読まない方がよいと思います。 収録作品 「ケラーの指名打者」「鼻差のケラー」 「ケラーの適応能力」「先を見越したケラー」 「ケラー・ザ・ドッグキラー」「ケラーのダブルドリブル」 「ケラーの平生...
殺し屋(殺しのライセンスを持つ者)・スパイもの

殺しのリスト/ローレンス・ブロック/二見文庫-ザ・ミステリ・コレクション(2002.6.25発行)

殺し屋ジョン・ポール・ケラーシリーズ第2弾 長編といっても連作短編とほとんど変わりませんが、本書ははっきり言って失敗作 殺しの元締めを父親から引き継いだドットのやることなすことに、いらいらしてきました。 前作の短編のパターンと同じことの繰り返しも多くてがっかりです。訳者はあとがきの中で自分の自慢ばっかりとうとうと書いているし、いったい何を考えているのかな。 2002年6月25日二見文庫-ザ・ミステ...
殺し屋(殺しのライセンスを持つ者)・スパイもの

殺し屋/ローレンス・ブロック/二見文庫-ザ・ミステリ・コレクション(1998.10.25発行)

人情味あふれる(?)殺し屋ジョン・ポール・ケラーが主人公の連作短編集10編 「ケラーの選択」は1994年MWA(アメリカ探偵作家クラブ賞)最優秀短編賞受賞 「ケラーの責任」は1998年MWA(アメリカ探偵作家クラブ賞)最優秀短編賞受賞 引き込まれること、うけあいの短編集です。あっという間に読みきってしまいました。 殺し屋ケラーシリーズとして第2弾(長編)『殺しのリスト』(2002.6.25)第3弾...
女性刑事(捜査官)もの

白い首の誘惑/テス・ジェリッツェン/文春文庫(2007.3.10発行)

"外科医"は最も監視の厳重な第六レベルの刑務所の中にいる。そんなおり、"外科医"の再来かと思われる殺人事件が発生し------ 本書は2003年に出版された『外科医』の続編 お勧めのミステリ・シリーズです。 今回の主人公はボストン市警察殺人課の女性刑事ジェイン・リゾーリ 検視官のモーラ・アイルズとのコンビはシリーズ化され、『外科医』以降毎年1年に1作のペースで発表されているそうです。 女性刑事ジ...
短編集もの

悲しみは早馬に乗って/ドロシー・ギルマン/集英社文庫(2008.4.25発行)

ドロシー・ギルマンが駆け出しの作家だった1950年代から1960年代にかけて発表した読み切りの短編を日本でまとめたもの 読み終わったあとに心が温かくなるような(ほっと安心するようなものもあります)短編ばかり8篇 訳者は「生きていくうえで、何が大切かという問いかけ」がいつも作品に込められていると述べています。 収録作品『悲しみは早馬に乗って』『夢見る人』『客間のジャイアンツ』『エスケープ』『ダイヤル...
ラブ(ロマンス)サスペンス

夜の炎/キャサリン・コールター/二見文庫(2008.1.15発行)

舞台は19世紀初頭のナポレオンが退位した頃のイングランド 両親を失ったアリエルは17才で後見人異父兄エヴァンによって老レンデル子爵のもとに嫁がされた------ 大きなトラウマを抱えた女性を描くことが多いコールター 今回の主人公も極めつけ ここまで来るとちょっと抵抗感すら憶えてしまう 何もここまで試練を与えなくてもいいのに 応援するよりいらいらしてしまいました。 原題は「Night Fire」 ...
2005海外ミステリ

偶然のラビリンス/デイヴィッド・アンブローズ/ヴィレッジブックス(ソニーマガジンズ)(2005.9.20発行)

闘うベストテン2005(ミステリチャンネル)海外ミステリ第8位 サスペンスかSFかサイコスリラーかと、どのジャンルにもまたがっている、ジャンルが混在した(ミックスした)ミステリ これは、はたしてミステリなのでしょうか。 訳者はあとがきで「落とし穴が満載のトリッキーなスリラー」と本書を紹介しています。 ラビリンス(labyrinth)は迷宮・迷路・迷路園・曲がりくねった街路の意 デイヴィッド・アンブ...
2005海外ミステリ

どんがらがん(奇想コレクション)/アヴラム・デイヴィッドスン/河出書房新社(2005.10.30発行)

闘うベストテン2005(ミステリチャンネル)海外ミステリ第10位 「物は証言できない」はEQMM短編小説コンテスト第一席受賞作 「さもなくば海は牡蛎でいっぱいに」はヒューゴー賞受賞  ☆ヒューゴー賞 (The Hugo Awards) 1953年に創設された最も歴史の古いSF賞であり、SF界ではもっとも権威のある賞 対象は前年度に英語で発表された作品 「ラホール駐屯地での出来事」はMWA(アメリカ...
お料理・お茶の名人もの

桃のデザートには隠し味 お料理名人の事件簿1/リヴィア・J・ウォッシュバーン/ランダムハウス講談社(2007.12.1発行)

主人公はもと歴史科教師で下宿屋を営むフィリス・ニューサム 桃の名産地のテキサス北部の平和な田舎町ウェザーフォードで3人のもと女性教師達と暮らしています この平和な町ウェザーフォードで果樹園のオーナーがジャッキでつぶされる事件が起こり、これを手始めに次から次に------- 事件に巻き込まれたフィリスは素人探偵に 気軽に読めるけれど、出された命題(児童虐待・セクシャルハラスメント・介護問題等)は深い...
評価: ☆☆☆☆☆

クリスマスに少女は還る/キャロル・オコンネル/創元推理文庫(1999.9.24発行)

☆このミステリーがすごい!2000年度版(1999年)ベスト10宝島社第6位 絶対にお薦めのミステリ この作品は忘れられることのできないミステリです 3度目を読もうかどうか迷っています。 「少女たちの救済と贖罪ーそして奇蹟 ミステリを超えた衝撃と感動の物語」と紹介されています。 クリスマスを控えた町から、州副知事の娘と、その親友でホラーマニアの問題児の二人の少女が姿を消した。誘拐されたのか?---...
ラブストーリー

ガラスのなかの少女/ジェフリー・フォード/ハヤカワ文庫(2007.2.28発行)

2006年度アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀ペイパーバック賞受賞 舞台は1932年アメリカ東海岸 世界大恐慌のあとの混乱の時代 金持ち相手の降霊会を催して金を搾り取る詐欺師たちは、降霊会のなかで浮かび上がった少女の姿に、その謎を追うことに---------- 主人公は霊媒師トマス・シェルに命を助けられた不法移民の少年ディエゴ この少年の成長とそれを見守る大人たちの愛の物語 お薦めの一冊です。これを薦...