ジャンル

男性刑事(捜査官)もの

いとけなく愛らしき者たちよ/ジリアン・ホフマン/ヴィレッジブックス(2010.11.20発行)

10代と10代未満の二人の娘を持つ元検察官が、インターネットの恐るべき危険に書かなければという動機に基づいて書かれた本書 主人公は児童被害犯罪班で働く主任特別捜査官のボビー・ディーズ 読み終わったときに涙が自然にこぼれました。 作者の用意したミステリのトリックテクニックは見破れたけれど、アメリカで行方不明になったとの届け出がある未成年者たちが年間80万人にもなる現実の厳しさ。 日本ではこんな問題は...
女性私立探偵もの

パイは小さな秘密を運ぶ/アラン・ブラッドリー/創元推理文庫(2009.11.27発行)

☆2007年CWA(英国推理作家協会)THE DEBUT DAGGER※受賞作品  ※デビュー・ダガーはミステリ作家志望者のためのコンテスト    未発表の作品の冒頭三千語程度にあらすじを添えて応募するもの。 ☆2010年バリー賞(THE BARRY AWARDS)最優秀処女長篇賞ノミネート作品 ☆2010年アンソニー賞(ANTHONY AWARDS)最優秀処女長篇賞ノミネート作品 こまっしゃ...
2010国内外ミステリ

ベルファストの12人の亡霊/スチュアート・ネヴィル/武田ランダムハウスジャパン(2010.8.10発行)

☆ミステリが読みたい2011年版(早川書房)第10位 ☆闘うベストテン2010(ミステリチャンネル)国内外ミステリ第10位 ☆このミステリーがすごい!2011年版(2010年)ベスト20宝島社第15位 ☆2010年アンソニー賞(ANTHONY AWARDS)最優秀処女長篇賞(BEST FIRST NOVEL)ノミネート作品 ※ファン、作家、出版業界関係者を集めて毎年秋に開催されるミステリ大会=バ...
男性刑事(捜査官)もの

愛書家の死/ジョン・ダニング/ハヤカワ文庫(2010.8.25発行)

警官から古書店主になったクリフ・ジェーンウェイ シリーズ第5作 ずっと昔に第1作の「死の蔵書」を読んだ記憶があり、久しぶりに大学時代の友人にあったような気がしました。 膨大な初版本コレクションの査定を依頼されたクリフ。その蔵書コレクションは馬主の20年前になくなった妻が収集したものだった---- クリフを囲む周囲の人々の心のさびしさや暖かさにふれるミステリ 犯人探しよりこちらに心惹かれます。 競馬...
ノワールもの

デクスター 幼き者への挽歌/ジェフ・リンジー/ヴィレッジブックス(2007.3.20発行)

☆2005年バリー賞(BARRY AWARDS)最優秀長篇賞(BEST NOVEL)ノミネート作品 ☆2005年マカヴィティ賞(MACAVITY AWARDS) 最優秀長篇賞(BEST NOVEL)ノミネート作品 なんと面白いヒーローの登場でしょうか!!! マイアミ警察の科学捜査研究所に勤務する血痕の専門家デクスター・モーガン 人間の感情を待たず、満月の夜には(?)悪人を狩る闇の仕掛け人 このユニ...
女性検死官(解剖学者・法人類学者・科学者等)もの

心理検死官ジョー・ベケット/メグ・ガーディナー/集英社文庫(2010.11.25発行)

心理検死官ジョー・ベケット シリーズ第1作 心理検死官の仕事をジョーは「死者について調べ、愛する人にほんとうはなにが起きたかを残され人たちが知る手助けをする」と説明しています。 アイルランド系で母方の祖母は日本人であるジョー・ベケットがめちゃくちゃに活躍する・どちらかというとアクション系のミステリ 映像化されたらおもしろいと思いました。 検死官の細かな科学的分析を好まれる方向きではありません。 す...
ダンカン・キンケイド警視とジュマ・ジェイムズ警部補 シリーズ

警視の覚悟/デボラ・クロンビー/講談社文庫(2010.10.15発行)

ダンカン・キンケイド警視とジュマ・ジェイムズ警部補のシリーズ第11作 クリスマス・イブ ロンドンを出発してダンカンの実家に到着した4人を待ち受けていたのは、ダンカンの妹からの電話だった---- 事件のなぞを解くところに重点があるのではなく、家族の愛と憎しみに重きを置いたミステリ ダンカンとジェマの二人が互いに相手に気持ちを慮っていろいろと遠慮するのは相変わらずですが、4人の家族の絆は強まっていきま...
2011年版(早川書房)

夜の試写会/S・J・ローザン/創元推理文庫(2010.4.16発行)

☆ミステリが読みたい2011年版(早川書房)第17位 私立探偵リディア・チン&ビル・スミスの短編7作を集めたもの 二人が一緒に活躍する作品は2作品しかありませんが、このシリーズのファンにとっては必読の短編集です。 作品の発表順にしなかったのは何か深いわけがあるのでしょうか。 できれば発表順に並べてほしかったと思います。 「夜の試写会」(1994) 「熱き想い」(1992) 「ペテン師ディランシー...
男性刑事(捜査官)もの

説教師 エリカ&パトリックの事件簿/カミラ・レックバリ/集英社文庫(2010.7.25発行)

伝記作家のエリカ・ファルクとターヌムスヘーデ警察署刑事のパトリック・ヘードストルムのシリーズ第2作 30カ国以上で刊行され、テレビドラマ化され、映画化も決定しているのには訳があります。 とにかく面白いのです。 本書には人物関係図や地図もついていて、わかりやすい工夫がされていて助かりました。 既に第7作まで刊行されているスウェーデンのミステリの傑作 エリカは妊娠していて今回はあまり捜査面での出番はあ...
リーガル(法律・法廷)サスペンスもの

州検事(上)(下)/マーティン・クラーク/ハヤカワ文庫(2010.6.10発行)

久々の本格法廷ミステリもの 現職の巡回判事が綴る心を揺さぶる迫真のリーガルサスペンス 品位のあるミステリを心から楽しめます。 30週連続でAmazon(アマゾン)のリーガル・スリラー部門のベストセラーリストにランクイン 是非お読みください。 原題は「The Legal Limit」 ヴァージニア州で酒酔い運転と認定されるアルコール含有量の基準値を意味しているそうです。 2010年6月10日ハヤカワ...
2010年

ノン・ストップ!/サイモン・カーニック/文春文庫(2010.6.10発行)

☆2007年バリー賞(THE BARRY AWARDS)最優秀サスペンス賞(BEST THRILLER)ノミネート作品 IT企業の営業のトム・メロンが土曜日の午後3時に電話の受話器を取ったとき、聞こえたのは4年近くも口をきいていない親友の声だった---- ノン・ストップサスペンスの生みの親サイモン・カーニックの第5作 本当に息をつく暇もありません。 ドラマ『24』を思い出しました。 本書あとがきは...
2010年文庫

五番目の女(上)(下)/ヘニング・マンケル/創元推理文庫(2010.8.31発行)

スウェーデンの港町イースタのクルト・ヴァランダー警部シリーズ第6作  テロリストたちが、4人の女性を殺害する目的で進入した家屋には五番目の女が。 五番目の女も命を奪われ、その事実は闇から闇に葬られた。しかしベテランの捜査員による長い手紙によってその事実が娘に伝わったとき、驚愕の物語はスタートした---- スウェーデンのミステリはすごいとしかいえない。 前作に続いてまた、間違いなくベストテンものにラ...
男性刑事(捜査官)もの

催眠(上)(下)/ラーシュ・ケプレル/ハヤカワ文庫(2010.7.25発行)

「スウェーデン発『ミレニアム』に続く衝撃のサスペンス」と本書あとがきに 匿名作家の完成度の高い処女作に、その正体が誰かをめぐり、2009年スウェーデン出版界の話題を独占した作品 ミレニアム三部作の故スティーグ・ラーソンが実は生きているのではという説まで飛び出した。 そして、なんと本国での出版を待たずに20カ国以上に翻訳権が売れたそうです。 一家皆殺し事件の唯一の生存者で瀕死の重傷を負った少年から事...
ユーモア・ミステリ

ぼくを忘れたスパイ(上)(下)/キース・トムソン/新潮文庫(2010.10.1発行)

痛快で笑いを誘うユーモア・スパイ小説 避けて通れない認知症 この頃NHKでは毎日のように認知症対策の特集を組んでいます。 とびきり有能なスパイがアルツハイマー病にかかったら--- 原題は「ONCE A SPY」 ソーシャルワーカーからの電話で疎遠だった父を施設に迎えにいったチャーリーは、父の症状はアルツハイマー病だとの説明を受ける---- 既に第2作「Twice A Spy」の刊行が決まっているよ...
ユーモア・ミステリ

おっぱいとトラクター/マリーナ・レヴィツカ/集英社文庫(2010.8.25発行)

原題は直訳すると「ウクライナ語版トラクター小史」というまったく意表をつくタイトルだそうです。 そうでなくとも笑いがこみ上げてきて電車の中では読みにくいのに、この邦題ではカバーなしには本を開けられませんね。 物語は「母さんが死んで二年が過ぎた頃、父さんはウクライナ生まれのバツイチ金髪美女に入れあげた。84歳の父さんに対しテ、相手は36歳」という書き出しで始まります。 痛快なのになぜか物悲しいユーモア...