ジャンル

2008年

20世紀の幽霊たち/ジョー・ヒル/小学館文庫(2008.9.10発行)

読んでいくうちに、どんどんはまっていく不思議な短編集 面白いと思ったものもあったけれど、ミステリベストテンたちの評価ほどの感銘は受けなかった。 自分の感覚とはあわないのかも知れないけれど、全部読んでしまったところがちょっとミステリかな。 ☆闘うベストテン2008(ミステリチャンネル)海外ミステリ第2位 ☆2008年週刊文春ミステリベスト10(海外)第4位 ☆このミステリーがすごい!2009年版(2...
女性刑事(捜査官)もの

シルバー・スター /デイヴィッド・ハンドラー/講談社文庫(2009.1.15発行)

映画評論家のミッチ・バーガーと州警察警部補から村の駐在になったデジリー・ミトリーのシリーズ第3作 プロローグは、ミッチにかかってきた「手遅れだ。後の祭り。死刑執行人がもう行かせてやる時だと言っている。」という電話から---- このシリーズはミステリの謎解きや意外性では普通なのですが、人間の心の優しさに触れられるのでとても気に入っています。 人間に対する厳しい目と優しい目が作品の根底をながれているか...
女性私立探偵もの

スコッチに涙を託して/デニス・レへイン/角川文庫(1999.5.25発行)

1995年度シェイマス賞最優秀処女長編賞受賞作品 ボストンの私立探偵パトリック・ケンジーとアンジェラ・ジェナーロのシリーズ第1作 依頼は非常に重要な法案の証拠書類を回収して欲しいという二人の上院議員からのものだった---- 私立探偵の二人は幼なじみ。 二人のためならどんな危険もいとわない友人の社会病質者のブッハ・ロゴウスキー・辛らつな記事を書く新聞記者のリッチ・コルガンなど二人の周囲の登場人物も忘...
アンドルー・ダルジール警視シリーズ

社交好きの女/レジナルド・ヒル/ハヤカワ・ミステリ(1982.3.15発行)

<アンドルー・ダルジール警視シリーズ>第1作 原題は『A Clubbable Woman』 現在21作目まで発表されています。 イギリスBBCでドラマ化 1996年から10年以上ヒットし続け、現在第12シリーズまで放送されている人気ロングランシリーズ 物語はラグビークラブの試合でスタンド・オフのサム・コナンが負傷したところから始まる。負傷した彼を帰宅後待っていたものは---- 大男でがさつなアンド...
ユーモア・ミステリ

老検死官シリ先生が行く/コリン・コッタリル/ヴィレッジブックス(2008.8.20発行)

主人公はラオスでただ一人の検死官73歳のシリ・パイプーン 原題は『Coroner's Lunch』 物語は1976年10月ラオス人民共和国 トランとトランとホクの三人がナイロンテープで結びつけられた錆びた(さびた)爆弾に引っ張られて、みぞれのように落下して行くところから始まる。 これはめちゃくちゃ面白い!!!! この作品を読み終えてしまうのは残念でたまりませんでした。 何故日本のベストテンものに一...
ノワールもの

暗黒街の女/ミーガン・アボット/ハヤカワ・ミステリ(2008.11.10発行)

2008年MWA(アメリカ探偵作家クラブThe Mystery Writers of America )最優秀ペーパーバック賞受賞作品 2008年バリー賞(THE BARRY AWARDS)最優秀ペーパーバック賞受賞作品 ※バリー賞 熱心なミステリ・ファンで書評家の故バリー・ガードナーに由来する賞           (ミステリの専門季刊誌主催 スタッフと購読者の投票で決定する) 「あんな...
2008年

スリーピング・ドール/ジェフリー・ディーヴァー/文藝春秋(2008.10.10発行)

本を途中で閉じて、ゆっくりと本の表紙をながめる。これからいったいどうなるのか。 先が楽しみで、なかなか新たに本を開けることができない。そんなミステリ。 物語は、主人公カルフォルニア州捜査局捜査官「キネシクス」分析の天才キャサリン・ダンスの尋問から始まった。  ※キネシクス ボディーランゲージ分析・人間の所作や表情を読み解いて相手の感情を推し量ること。 一家4人を惨殺した”マンソンの息子”の異名を...
2009(2008年)

検死審問―インクエスト/パーシヴァル・ワイルド/創元推理文庫(2008.2.22発行)

江戸川乱歩が1947年8月に発表した「1935年以後のベストテン」に挙げられている作品 復刊もの この作品はかつて「検屍裁判―インクエスト」の訳題で刊行されていました(1951年) ☆2009本格ミステリ・ベスト10海外(原書房)(2008)第9位 ☆ミステリが読みたい2009年版 ベスト・ミステリ2008(早川書房)第15位 物語は検死官の仕事のやり方の説明から始まります。 時代を全く感じさせな...
女性検事もの

心神喪失(上)(下)/ジリアン・ホフマン/ヴィレッジブックス(2008.11.20発行)

物語は911番にかかってきた一本の電話から始まった。「たすけて-----おねがい」遠くから聞こえてくる、あまりにか細くて頼りない小さな声。----- 主人公は、マイアミ・デード郡地方検事局女性検事補のジュリア・ヴァレンシアーノ 夢中になって降りる駅を通り過ぎてしまう面白さ 読まずにはいられない次から次への展開 夜中にどうしても先を読みたくなって起き出してしまうそんな法廷ミステリ それにしても作者...
女性弁護士もの

ドッグタウン(女性弁護士ホイットニー・シリーズ)/メルセデス・ランバート/ハヤカワミステリ文庫(2008.10.25発行)

物語は家賃を2ヶ月も滞納している26歳・貧窮の開業女性弁護士ホイットニー・ブルネットの事務所に一人の女性依頼人がやってきたところから始まる。 その女性モニカ・フルブライトの依頼は、帰郷したまま行方がわからなくなったメイドを探し出して欲しいというものだった--- ミステリよりも一人の女性の心の葛藤を中心にした小説 主人公の引き受けた仕事は弁護士のではなく、まるで私立探偵 法廷小説では全くありません。...
ユーモア・ミステリ

ユークリッジの商売道/P・G・ウッドハウス/文藝春秋(2008.12.15発行)

P・G・ウッドハウスの最も喜劇的なキャラ・ユークリッジを主人公にした短編14編と特別収録作品1作 本書紹介の中で出版社は「殺伐とした世相にうんざりしたときの妙薬、ウッドハウス作品。年末年始の厄落とし&景気づけにぜひどうぞ。」としています。 現在ならうまくいくかも知れないペキニーズを大量に集めて芸を教え込む「犬学校」を開校し大儲けをたくらむ  年間購読雑誌についている傷害保険を目当てに大儲けをたくら...
デントン市警察署ジャック・フロスト警部 シリーズ

フロスト日和/R・D・ウィングフィールド/創元推理文庫(1997.10.17発行)

イギリスのデントン警察署犯罪捜査部警部ジャック・フロストを主人公とする警察小説シリーズ第2作 ※なお、デントン市はロンドン郊外の架空の都市です。 このミステリーがすごい!1998年度版(1997年)ベスト20宝島社第1位 1997年週刊文春ミステリベスト10(海外)第2位 物語は、連続婦女暴行魔が森の中で女子生徒を襲おうと身構えたところから始まる--- 今回のフロスト警部の相棒は上司を殴って降格さ...
2008海外ミステリ

限りなき夏/クリストファー・プリースト/国書刊行会(2008.5.15発行)

闘うベストテン2008(ミステリチャンネル)海外ミステリ第5位 クリストファー・プリーストの日本オリジナルの短編8篇の作品集 <収録作品> 「限りなき夏」 「青ざめた逍遙」 「逃走」 「リアルタイム・ワールド」 「赤道の時」 「火葬」 「奇跡の石塚」 「ディスチャージ」 作者は”日本版への序文”のなかで、各作品の解説をつけています。SFものを読むには、わかりやすくて良い試みだと思いました。 例えば...
デントン市警察署ジャック・フロスト警部 シリーズ

クリスマスのフロスト/R・D・ウィングフィールド/創元推理文庫(1994.9.30発行)

イギリスのデントン警察署犯罪捜査部警部ジャック・フロストを主人公とする警察小説シリーズ第1作 ※なお、デントン市はロンドン郊外の架空の都市です。 これほど読み続けて没頭してしまう警察ものはありません。 展開が早くあきさせない。見事としか言えない。 物語は娼婦のジョーン・アップヒルの8歳になる娘が日曜学校から帰宅しなかったことから始まった--- このシリーズの作品が出る度にミステリベストテンものの上...
2008年

運命の日(上)(下)/デニス・ルヘイン/早川書房(2008.8.25発行)

物語は1918年ワールドシリーズで移動中のレッドソックスのベーブルースが、列車の事故で空いた時間に野原でやっていた黒人の野球試合に飛び入り参加するところから始まる。 ベーブルースがそこで見たものはとてつもない黒人選手たちの能力だった--- ミステリが読みたい2009年版 ベスト・ミステリ2008(早川書房)第1位 スペイン風邪の大流行・ロシア革命の影響を受けたテロの頻発  そんな時代を背景に激し...