評価: ☆☆☆☆☆

評価: ☆☆☆☆☆

アイルランドの柩/エリン・ハート/ランダムハウス講談社(2006.1.20発行)

2004年アガサ賞※1及びアンソニー賞※2の最優秀処女長編賞ノミネート作品 アイルランドの湿原の泥炭層から女性の頭部が発見されたため、考古学者のコーマック・マグワイアと解剖学者のノーラ・ギャビンは現場に向かった---- 長編小説としては本書がデビュー作 生まれも育ちもアメリカだがアイルランドに惹きつけられた女性が送るミステリ 女性作家らしい細やかで丁寧な謎解き・事件解決後の関係者のその後にも眼が配...
女性私立探偵もの

どこよりも冷たいところ/S・J・ローザン/創元推理文庫(2002.6.28発行)

1998年アンソニー賞(ANTHONY AWARDS※バウチャーコン(Bouchercon)参加者の投票で選ばれる賞)最優秀長篇賞(BEST NOVEL)受賞作 1998年シェイマス賞(SHAMUS AWARDS※アメリカ私立探偵作家クラブ(The Private Eye Writers of America = PWA)の選考委員会が選ぶ賞)ノミネート作品 私立探偵リディア・チン&ビル・スミスシ...
2008年文庫

タンゴ・ステップ(上)(下)/ヘニング・マンケル/創元推理文庫(2008.5.23発行)

このミステリーがすごい!2009年版(2008年)ベスト20宝島社第6位 2008年文庫翻訳ミステリーベスト10(講談社文庫)第8位 放射線治療をまじかにひかえた刑事ステファン・リンドマンが主人公 54年間眠れぬ夜を過ごしてきたへレベルト・モリーン パズルと人形と踊るタンゴがいまの彼の全てだった。その彼をとうとう敵が。 かつての同僚で彼に先輩としていろいろ教えてくれたへレベルト・モリーンが隠遁生...
評価: ☆☆☆☆☆

蒼穹のかなたへ(上)(下)/ロバート・ゴダード/文春文庫(1997.8.10発行)

1997年週刊文春ミステリベスト10(海外)第4位 このミステリーがすごい!1998年度版(1997年)ベスト20宝島社 第6位 ロバート・ゴダードの長編第4作 唯一のシリーズもの  ハリー・バーネット シリーズ第1作(年齢設定は53歳) 原題は「Into the Blue」 ロードス島の別荘の番人として日々を送る中年男ハリー・バーネット 清楚な娘ヘザー・マリンダーが彼を訪ねてきて、二人は友人と...
ハッカー(コンピュータ技術に長けた人物)もの

闇に浮かぶ牛 ミネアポリス警察署殺人課シリーズ/P.J.トレイシー/集英社文庫(2008.5.25発行)

『天使が震える夜明け』『沈黙の虫たち 』に続くミネアポリス警察署殺人課シリーズ待望の第3作 原題は「DEAD RUN」 このシリーズは、副題とは異なりコンピューター・ソフト開発グループ<モンキーレンチ>のメンバーたちが主役ですね。 今回の舞台は、ウィスコンシン州北部の無線も携帯電話もつながらない森林地帯の僻地です。 母と娘のチームの作家が送る、女性たちが大活躍する超娯楽小説を、あなたもお楽しみ下さ...
評価: ☆☆☆☆☆

千の嘘/ローラ・ウィルソン/創元推理文庫(2008.7.31発行)

2006年英国推理作家協会(CWA)最優秀長編賞(ダンカン・ローリー・ダガー(ゴールド・ダガーから改名))ノミネート作品 ※ちなみにこのときの受賞作はアン・クリーヴス『大鴉の啼く冬』 イギリスの作家で本書は著者の第6長編 原題「A THOUSAND LIES」 このような家庭が、身の毛のよだつような父親が存在するとは考えたくない----- 解説のなかでは「正真正銘の地獄」と ドメスティック・ヴァ...
2008年文庫

還らざる日々(上)(下)/ロバート・ゴダード/講談社文庫(2008.7.15発行)

2008年文庫翻訳ミステリーベスト10(講談社文庫)第4位 現在と過去の謎を巧みに織りまぜ、心に響く愛と裏切りの物語を世に問うベストセラー作家がおくる唯一のシリーズもの ハリー・バーネット シリーズ第3作(年齢設定は69歳) 原題は「NEVER GO BACK」 50年前得体の知れない特殊任務「クリーン・シート作戦」に就いた空軍のならず者たち15名 50年期に再び任務地で会うことになったのだが...
男性刑事(捜査官)もの

青チョークの男/フレッド・ヴァルカス/創元推理文庫(2006.3.24発行)

これは面白い!!! 絶対にお勧めの刑事・警察ものミステリ 1990年度サン・ナザール・フェスティヴァル賞受賞作品 なぜミステリベストテンものにランクインしなかったのでしょうか。 主人公は独特の捜査法(直感?)で事件を解決に導くパリ第五区警察署長のジャン=バチスト・アダムスブルク 5人の子供を育てる白ワインが欠かせない部下のアドリアン・ダングラールら登場人物も個性的です。 フランスミステリ界の女...
女性私立探偵もの

ピアノ・ソナタ/S・J・ローザン/創元推理文庫(1998.12.25発行)

私立探偵リディア・チン&ビル・スミスシリーズの第2作 1996年シェイマス賞(アメリカ私立探偵作家クラブ(The Private Eye Writers of America = PWA)の選考委員会が選ぶ賞)最優秀長編賞受賞作品 今回はビル・スミスが語り手となって綴るあっという間に引き込まれた私立探偵の物語 伊達に賞を取ってはいません。 老人ホームの警備員が殴り殺された。犯人を捜すよう依頼された...
男性私立探偵もの

論理は右手に/フレッド・ヴァルガス/創元推理文庫(2008.4.25発行)

パリの街路樹の根元に落ちていた小さな骨。元内務省調査員のケルヴェレールは調査を開始した---- 中世専門のマルク・ヴァンドスレール(聖マルコ)先史時代専門のマティアス・ドラマール(聖マタイ)第一次大戦専門のリュシアン・ドヴェルノア(聖ルカ)の三聖人シリーズ第2作 今回の主人公は元内務省調査員のルイ・ケルヴェレール マルクとマティアスがちょこっと彼を助けます。リュシアンは、残念ながら今回は荷造りを手...
ローマ市警の刑事ニック・コスタ シリーズ

生贄たちの狂宴(上)(下)/デヴィッド・ヒューソン/ランダムハウス講談社(2007.4.1発行)

また、必読の刑事ものシリーズができてしまいました。 イギリスの作家がイタリア・ローマを舞台に描く警察小説です。 ローマ市警の刑事ニック・コスタのシリーズ第2作  主人公以上に活躍する病理学者のテレサ・ルポ、ニックのパートナージャンニ・ペローニ、ニックの上司レオ・ファルコーネ警部 彼らからも目が離せません。 アメリカの観光客が金属探知機を使って盗掘を行い、古代の胸像を掘り当てたとおもった------...
殺し屋(殺しのライセンスを持つ者)・スパイもの

ふたりの逃亡者/ボブ・メイヤー/二見文庫(2008.5.20発行)

原題は「BODYGUARD OF LIES」 物語の主人公は2人の女性 邦題はそれを意識したのでしょうか。 あっという間に引き込まれました。女性が力強く困難に立ち向かっていくストーリーが好きな方には絶対のお勧め作品です。 アメリカ合衆国の極秘情報機関<ザ・セラー>その工作員が病気で死亡したとき、微妙なバランスが崩れ---- 作者は続編のLost Girls を書き上げており、本書終了時からどう展...
男性刑事(捜査官)もの

死者を起こせ/フレッド・ヴァルガス/創元推理文庫(2002.6.14発行)

1996年フランスのミステリ批評家賞(LE PRIX MYSTÉRE DE LA CRITIQUE)受賞 1995年ル・マン市ミステリ大賞受賞 2003本格ミステリ・ベスト10海外(原書房)第8位 職にあぶれジリ貧生活を送る研究する時代が異なる3人の歴史学者と元刑事がともに暮らすパリのボロ館 その隣に住む引退したオペラ歌手が4人に相談に来た。ある朝突然見知らぬ木が庭に植えられていたと...
男性弁護士もの

前世療法/セバスチャン・フィツェック/柏書房(2008.6.5発行)

デビュー作の『治療島』で一躍超人気作家になったセバスチャン・フィツェックが放つ第3弾 刑事事件専門の弁護士ロベルト・シュテルンは重い脳腫瘍を患う10歳のジーモン・ザックスから自分は前世で殺人を犯したので弁護人になってほしいと言う奇妙な依頼を受ける----- ドイツの雑誌Foucusのオンライン版は「フィツェックの作品には依存性がある」と表しているそうですが、本当です。 読み始めたら止まりませんが、...
番外編 自然・スポーツ

[番外編]ただマイヨ・ジョーヌのためでなく/ランス・アームストロング/講談社文庫(2008.6.13発行)

1996年25歳のときに睾丸癌を発病(21歳で世界自転車選手権に優勝)  脳への転移もあり生存率3%(後に医師が正直に次げた数字)という極めて低い癌を克服し、1999年自転車レースの最高峰ツール・ド・フランスで個人総合優勝を遂げた男の癌との戦いの記録 彼を包む友情と愛情とに心から敬意を表します。  父が癌を発病し化学療法を行ったとき、家族全員で心を合わせて付き添ってあげることが必要だったのですね。...