評価: ☆☆☆☆☆

犯罪小説家/グレッグ・ハーウィッツ/ヴィレッジブックス(2010.2.20発行)

2008年英国推理作家協会(CWA)イアン・フレミング・スチール・ダガー(最優秀スパイ・冒険・スリラー)賞ノミネート作品 ちなみにこのときの受賞作品は『チャイルド44』 目が覚めると、両腕に点滴がつながれ、鼻に栄養チューブが差しこまれ ---------- 刑事が現場写真を差し出した---こんな状況で物語は始まる。 犯人の動機が全く分からず、当然のことに犯人も分からず、一気に一日で最後まで読み切っ...
ダンカン・キンケイド警視とジュマ・ジェイムズ警部補 シリーズ

警視の孤独/デボラ・クロンビー/講談社文庫(2010.2.13発行)

ダンカン・キンケイド警視とジュマ・ジェイムズ警部補のシリーズ第10作 約3年ぶりのこのシリーズ 今回は特に面白く、一気に読んでしまいました。 放火犯の独白から始まる物語 焼け跡から見つかった女性の死体の身元は----- 捜査線上には行方不明の女性が何人も見つかり、子供の誘拐と立て続けて事件は起きる。 是非第1作からこのシリーズにはまってください。 2010年2月13日講談社文庫より発行 原題は「I...
18世紀のパリ ニコラ・ル・フロック警視シリーズ

ロワイヤル通りの悪魔憑き/ジャン・フランソワ・パロ/ランダムハウス講談社(2010.2.10発行)

『ニコラ・ル・フロック警視の事件』シリーズの第3作 1770年王太子とマリー・アントワネットの成婚を祝う花火大会。その主催者のパリ商務奉行は、無能で虚栄心が強い頑固者。 安全対策に強い疑問を持ったニコラだったが----- シリーズ8巻までを発表  フランス国営テレビが本格的歴史ドラマとして放映、圧倒的な人気を博した。日本でもAXNミステリが第2篇までを4回に分けて紹介 2010年2月10日ランダム...
2009年

2009年週刊文春ミステリベスト10(海外)

週刊文春2009年12月10日号掲載 今まではずれが少なく、個人的には最も信頼しているミステリベストテンもの 今年はどうでしょうか。 2008.11.1?2009.10.31発行の本のなかから選んだミステリベスト10(海外) 第1位 『ミレニアム1?3』早川書房 第2位 『犬の力(上)(下)』2009年8月25日角川文庫より発行 第3位 『ソウル・コレクター』2009年10月29日文藝春秋よ...
2009年

悪霊の島(上)(下)/スティーヴン・キング/文藝春秋(2009.9.12発行)

☆2009年週刊文春ミステリベスト10(海外)第7位 上下巻ともとても厚い本に最初はびっくりしました。 まして前作の『リーシーの物語』では上巻の途中で読書中止にした作家の作品でしたので、週刊文春を信じて読んでみました。 読み始めたら止められずに一気に読みましたが、読後には作者は一体何を伝えたかったのか首をひねるばかりです。 ただホラー小説として楽しめたので、それでよいのでしょうか。 超自然現象とし...
マンハッタンの女性検事アレックス・クーパー シリーズ

冷笑/リンダ・フェアスタイン/早川書房(2003.2.28発行)

マンハッタンの性犯罪を扱う女性検事アレックス・クーパーを主人公とした第3作 彼女と一緒に働く有能なニューヨーク市警の刑事たちと彼女を支える友人たちとで綴る女性検察官の物語の第3弾 解説は表題を「マンハッタンの鼓動が聞こえる、甘くてハードな女のミステリ」としています。 マンハッタン島の岬で、椅子にくくりつけられた女性の死体が発見された----- 本の裏書きは決して事前に読まないでください。557ペー...
評価: ☆☆☆☆

プリオンの迷宮/マルティン・ズーター/扶桑社ミステリー(2005.9.30発行)

主人公は新聞記者のファビオ・ロッシ 気がついたとき、大学病院の脳神経外科のベットにいた---- 本書裏書きは「発表されるや、轟然たる大反響を巻き起こした、ベストセラー作家による、心理ミステリーの傑作」と紹介しています。 原題は「Ein perfekter Freund」(非の打ちどころなき友) 邦題はミステリファンにとってあんまりです。 2005年9月30日扶桑社ミステリーより発行 著者紹介:19...
女性検死官(解剖学者・法人類学者・科学者等)もの

エルサレムから来た悪魔(上)(下)/アリアナ・フランクリン/創元推理文庫(2009.9.30発行)

この作品、何故日本のミステリベストテンものに選ばれていないのでしょうか? ☆2007年CWA(英国推理作家協会Crime Writers' Association) 最優秀歴史ミステリ賞受賞作品 舞台は1171年12世紀のイングランドのケンブリッジ  主人公はシチリア王国サレルノから国王の命により派遣された検死が専門で語学も堪能で優秀な若き女医アデリア 魔女が信じられていた時代  貧しい人たちの治...
「もしもの世界」でのミステリ(SFミステリ)もの

この邪悪な街にも夜明けが イブ&ローク22/J・D・ロブ/ヴィレッジブックス(2009.12.19発行)

舞台は2059年11月のニューヨーク プロローグは「死は少女にほほえみかけ、頬に軽くキスした。」という一文で始まる。 人気のイブ&ローク シリーズ第22弾 ロマンス小説の人気作家が書くだけにラブシーンも素敵ですが、ただひたすらに被害者を守り、正義を追い続けるイブをいつの間にか応援していました。 2009年12月19日ヴィレッジブックスより発行   ※アメリカで発行されたもので日本では発行されてい...
評価: ☆☆☆☆☆

殺す者と殺される者 /ヘレン・マクロイ/創元推理文庫(2009.12.25)発行)

うーんと、うなってしまいました。 アメリカのミステリ作家ヘレン・マクロイ(1904-93)が1957年に発表した作品の再刊 2009年創元推理文庫創刊50周年に復刊リクエストを実施 第1位が『幽霊の2/3』、本書が第3位となり、読者の前に再登場 それだけのリクエストがあるのが納得できるミステリです。 解説は「ミステリの才媛の輝かしいキャリアを代表するこの傑作」とその解説を結んでいます。 リクエスト...
正統派ユダヤ教徒リナ&ロサンゼルス市警のデッカー・シリーズ

蛇の歯(上)(下)/フェイ・ケラーマン/創元推理文庫(2010.1.15発行)

正統派ユダヤ教徒リナ&ロサンゼルス市警のデッカー・シリーズ最新刊第10弾 超高級なレストランで銃の乱射による大量殺人事件が起きる----- 犯人は誰かを考えるミステリではなく、犯人をどう追い詰めていくかという警察小説 このシリーズの第1作はずっと前に読んだ覚えがあります。 夢中になって読んでいる自分がいました。このシリーズを読破する予定でいます。 デッカー警部とその部下たちとの交流を描く警察小説で...
ノワールもの

嘘をつく舌/アンドリュー・ウィルソン/ランダムハウス講談社(2009.11.10発行)

物語は、作家志望の青年アダム・ウッズが小説を書くためにロンドンを離れ、英語を教える職を得てヴェネツィアにやってきたところから始まる。 自己中心的な人間がどう考えて行動を起こすかが詳細に描かれて、少しばかり心が冷えていくミステリ ワシントン・ポスト紙は「ディケンズのゴシック風雰囲気と、ヒッチコックの緊迫感溢れる不気味さが見事に噛み合っている」と 本来は伝記作家の作者が送る、初めてのフィクション作品 ...
2010年版 (2009年)

このミステリーがすごい!2010年版(2009年)ベスト20宝島社

2009年12月10日宝島社より発行 2008.11.1?2009.10.31発行の本のなかから選んだミステリベスト20(海外) 週刊文春ミステリベストとこのベストものが一番信用でき、そのためかふたつは毎年ほとんど共通することが多い(今年はなんとベストテン中8作品が共通)。 第1位『犬の力(上)(下)』2009年8月25日角川文庫より発行 第2位『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女(上)(下)』...
コージー・ミステリもの

林檎の庭の秘密/サラ・アディソン・アレン/ハヤカワ文庫(2010.1.15発行)

心が温まる不思議なファンタジー 上村愛子が4位にとどまったことも、サッカーの岡田監督が解任されないことも忘れられる。 人間は説明できない能力を持っていることは誰にも否定できません。 「田舎町の人間模様をマジック・リアリズム※の香り豊かに描き、口コミから全米ベストセラーになった美しくも繊細な物語」と紹介されています。 シドニーの5歳の娘ベイにもう一度会いたいのですが、2作目・3作目はまた違った家族が...
評価: ☆☆☆☆☆

絵画鑑定家/マルティン・ズーター/ランダムハウス講談社(2010.1.10発行)

話の展開は予測できても、読まずに入られない魅力が登場人物たちにある不思議なミステリ。 心がなんとなく温かくなりたい人にお勧めです。 物語は 「よせ」と言おうとしたが、声が出ない。そばかすの散った白い手が錬鉄製の手すりを握っている。 という書き出しで始まります。 主人公は名門ヴァインフェルト家の末裔美術品鑑定家アドリアン・ヴァインフェルト 本書あとがきは「美術界の内幕を題材にした心理スリラーの傑作」...