評価: ☆☆☆☆

番外編 日本の作家

[番外編]卒業 雪月花殺人ゲーム/東野 圭吾/講談社文庫(1989.5.15発行)

新聞の広告に刺激されて久しぶりに読んでみた日本のミステリ 加賀恭一郎シリーズの第1作 限られた登場人物・密室の謎解き。 読み手の興味は、動機は何かに絞られる。 心理描写が海外ミステリに比べたら軽いという印象を受けたが、このシリーズを続けて読んでみようと思いました。 1989年5月15日講談社文庫より発行 1985年デビュー作『放課後』 第31回江戸川乱歩賞受賞 1985年週刊文春ミステリーベスト...
2010(2009年)

水時計/ジム・ケリー/創元推理文庫(2009.9.11発行)

新聞記者だった作家が筆をとった週間新聞『クロウ』の記者フィリップ・ドライデン・シリーズの第1作 舞台はイングランド東部の小さな都市イーリー。洪水が脅威を増すなか、主人公はバートン・フェン農場で殺人者が来るのを待っていた---- ここから物語は一週間前にさかのぼって展開していく。 ドライデンを支えるタクシー運転手ハンフリーとのコンビ・昏睡状態の妻ローズの病状・刑事との関係等これからどうなっていくのか...
2009年文庫

サイモン・アークの事件簿〈1〉/エドワード・D. ホック/創元推理文庫(2008.12.26発行)

年齢二千歳ともいわれ、超自然現象を追い求める、他の世界・他の時代から来たかのような男サイモン・アークが活躍する短編集10編 サイモン・アーク・シリーズの61ある作品から発表された各年代(50年代から2000年代まで)ごとに選んだ計10編   本書裏表紙には「オカルト探偵が快刀乱麻の推理力で挑む」とあります。 なんとなく、いつのまにか、読んでいる不思議な短編集 ☆2009年文庫翻訳ミステリーベスト1...
2009年文庫

誇りと復讐(上)(下)/ジェフリー・アーチャー/新潮文庫(2009.6.1発行)

物語はダニー・カートライトが満員のレストランの床にひざまずいて、ベス・ウィルソンに求婚したところから始まる。 苦難を乗り越えるようとする主人公を支える仲間たちが、ほほえましく読んでいて心が温まる。 展開の速さと、登場人物たちのユニークさに映画化したらどんなに面白いか。 ☆2009年文庫翻訳ミステリーベスト10(講談社文庫)第8位 2009年5月28日新潮文庫より発行 筆者紹介:1940年英国生ま...
2010年版(早川書房)

迷惑なんだけど?/カール・ハイアセン/文春文庫(2009.7.10発行)

カール・ハイアセンの13作目の長篇小説 めちゃくちゃに愉快で痛快な、たくましく生きる女性を賛美したエンターテイメント。もしあなたが落ち込んでいるなら必読の作品です。 笑いすぎて電車の中では読めないかも。 邦訳では前作にあたる『復讐はお好き?』 は ☆2007年週刊文春ミステリベスト10(海外)第2位 ☆このミステリーがすごい!2008年版(2007年)ベスト20宝島社<海外>第2位 ☆闘うベストテ...
FBI捜査官もの

ボディガード/スーザン・ブロックマン/ヴィレッジブックス(2009.7.18発行)

ロマンス小説の人気作家が送るロマンチック・サスペンス 物語は主人公のFBI捜査官ハリー・オデールがスーパーマーケットの強盗を取り押さえるビデオをパートナーがあきれて見ているところから始まる。 もう一人の主人公は27歳の美貌の女性アレッサンドラ・ラモント。夫と協議離婚し家と3台の車を手に入れたが---- 登場人物が少なく、わかりやすく、単純明快で面白かった。 「RITA賞※に輝く」と本の裏表紙にあり...
ジャーナリスト(新聞記者・雑誌編集者)もの

連続殺人「赤い死神」/マリオ・スペッツィ/扶桑社ミステリー(2007.2.28発行)

2作連続で親と子との愛憎を綴ったミステリ 子供を大人の争いのはけ口にしたら--- 主人公は、イタリア・フィレンツェの辣腕新聞記者ながら重いアルコール依存症のマルコ・ランディ 物語は同じ手口と思われる二人目の40歳前後の女性の殺害現場から始まる。 名詞止が多く、ちょっと読みにくいところを我慢すれば、引き込まれていきます。 本文から「子供は一人前の人間ではない。大人の所有物で、大人は、子供を思うように...
ラブ(ロマンス)サスペンス

遺された庭の秘密(上)(下)/バーバラ・デリンスキー/扶桑社ロマンス(2006.12.30発行)

親と子の愛情を綴ったミステリ 涙なしには読めないけれど、心が温まるストリー 物語はケイシーが著名な心理学者コニー・アンガーの追悼式に出たところから始まる。誰も知らないはずだが、彼はケイシーの父親だった。式場で弁護士が彼女に声をかけた--- 本文から抜粋 「両親は子供に対して驚くべき力を持っているのだ。子供たちがどれだけ成長しようと、どれだけ離れたところに住んでいようとそれは変わらない。子供たちはそ...
殺し屋(殺しのライセンスを持つ者)・スパイもの

ゴーストライター/ロバート・ハリス/講談社文庫(2009.9.15発行)

本の裏表紙に「実際に英国首相と昵懇だった著者が描く謀略スリラー」とあってますます怖くなる物語 代理人のニックから破格の価格で元首相アダム・ラングのゴーストライターを引き受けないかとの依頼が来た。 回顧録執筆を手伝っていた前任者・補佐官のマカラは、フェリーに乗った後行方不明となり、翌日浜辺に死体となって打ち上げられていた。 仕事を引き受け調査をするうちに----- 2009年9月15日講談社文庫より...
ノワールもの

ロード・キル/ジャック・ケッチャム/扶桑社ミステリ(1996.6.30発行)

殺人願望を持つバーテンダーのウェイン・ロックが殺害現場を目撃したとき---- 作家ジャック・ケッチャムについては 「鬼畜系"として知られるホラー作家」 「過激さと猟奇性では並ぶ者がいないと言われるアメリカの作家」等々紹介されています。 解説には「異常心理をテーマにした猟奇連続殺人ものミステリ」とあります。 1994年発表の第9作目(短編を入れて)の作品 今読むと、そんなに驚かない内容になっていると...
18世紀のパリ ニコラ・ル・フロック警視シリーズ

鉛を呑まされた男/ジャン・フランソワ・パロ/ランダムハウス講談社(2009.8.10発行)

『ニコラ・ル・フロック警視の事件』シリーズの第2作 舞台は1761年(18世紀)のルイ15世治下のフランス・パリ 新作オペラをルイ15世の王女アデライードが観劇する特別興行の客席の監視を命じられたニコルは---- 18世紀のヨーロッパでは自殺は大罪で、市内を引き回し財産まで没収するとのこと。自殺を禁止する宗教とも相まって現在でも自殺が少ないのですね。 なお、一人の人間をいろいろな名前で表現していて...
女性私立探偵もの

砂漠のゲシュペンスト(上)(下)/フランク・シェッツィング/ハヤカワ文庫(2009.8.15発行)

『深海のYrr(イール)』(2004年刊行)で日本ミステリ界に衝撃を与えたフランク・シェッツィングが1997年に発表した・作家として第3作目が本書 『深海のYrr(イール)』は ☆2008年文庫翻訳ミステリーベスト10(講談社文庫)第3位 ☆ミステリが読みたい2009年版 ベスト・ミステリ2008(早川書房)第5位 ☆2008年週刊文春ミステリベスト10(海外)第9位 ☆このミステリーがすごい!2...
ジャーナリスト(新聞記者・雑誌編集者)もの

匿名投稿/ デブラ・ギンズバーグ/扶桑社ミステリー(2009.5.28発行)

店長を勤めていた書店ブルームーン・ブックスが店を閉めることになり、恋人マルコムの提案で飛ぶ鳥を落とす勢いの出版エージェント※に就職した、読書が何より好きなエンジェル・ロビンソンを待ち受けていたものは----- ※出版エージェント=新人作家を発掘し原稿の修正から売り込みまでを仕切る仕事 日本ではほとんど存在しないそうです 出版界で奮闘する女性を描いたミステリ 2009年5月28日扶桑社ミステリーより...
イギリス・ヨークシャーの主席警部アラン・バンクス シリ-ズ

余波(上)(下)/ピーター・ロビンスン/講談社文庫(2009.7.15発行)

アラン・バンクス警部を主人公とするシリーズ12作目  スポーツマンで足がきれいな美少女が5人相次いで失踪した---- 英国では既にシリーズ18作目の長編が2008年に刊行されています。 凄惨な事件を扱う刑事たちの心理を深く描いた作品 救いがどこにもない結末は雨が降りしきる暗い街角を一人どこまでも歩いているようです。 イギリスとアメリカの心理分析官の立場の違い・警察官が犯罪者に立ち向かったときの扱い...
ジャーナリスト(新聞記者・雑誌編集者)もの

ビューティ・キラー2 犠牲/チェルシー・ケイン/ヴィレッジブックス(2009.6.20発行)

ビューティ・キラー シリーズ第2作 夏のフォレスト・パークで野生動物たちが顔を食い荒らした女性の遺体が発見された。この捜査に取り組むポートランド市警刑事のアーチー・シェリダンだったが------ あの衝撃の書き出しで始まる第1作から1年  新たな物語もビューティ・キラー(連続殺人犯)のグレッチェン・ローウェルなしには始まりません。 人の心の不思議さを問うミステリ 必ず第1作からお読み下さい。 20...