海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

*

要塞島の死/レーナ・レヘトライオン/創元推理文庫(2014.5.30発行)

      2015/12/04


フィンランドの人気ミステリ(すでにシリーズ第12作まで発行) エスポー署のマリア・カッリオのシリーズ第6作目(日本での紹介は第3作となる。日本での第1作『雪の女』第2作は『氷の娘』)

第1作の感想に「マリア・カッリオの周りの人々、上司のユルキ・タスキネン・何故かそりが合わない警部補のストレスたちも生き生きと描かれ、読み続けたい警察ものです。」と書いたのですが、訂正いたします。

本書は駄作です。
ミステリファンとして読む価値はありません。

グダグダとマリア・カッリオの恋愛感情を取り上げ、事件の解明に関係ないことに書面を多く割り振っていて、事件の展開も全くなく、完璧に面白くありません。

事件の真相の説明もすっきりこないし、これが『雪の女』を書いた人と同じ人の作品なのかと理解に苦しみます。

2014年5月30日創元推理文庫より発行

<マリア・カッリオ・シリーズ>
Ensimmäinen murhani (1993)
Harmin paikka (1994)
Kuparisydän (1995)
Luminainen (1996) 『雪の女
Kuolemanspiraali (1997) 『氷の娘
Tuulen puolella (1998) 『要塞島の死』本書
Ennen lähtöä (2000)
Veren vimma (2003)
Rivo Satakieli (2005)
Väärän jäljillä (2008)
Minne tytöt kadonneet (2010)

 - フィンランド・エスポー署のマリア・カッリオのシリーズ, 女性刑事(捜査官)もの, 評価: ☆