海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

*

「 本格ミステリ・ベスト10 探偵小説研究会 (原書房) 」 一覧

no image

本格ミステリ・ベスト10海外2012探偵小説研究会(原書房)(2011年)

10月28日に発売されたばかりでいきなり第1位に輝いた 第1位『三本の緑の小壜』 …

no image

ロードサイド・クロス/ジェフリー・ディーヴァー/文藝春秋(2010.10.30発行)

キネシクス(観察対象となる人物のボディランゲージや言葉の選択・声の抑揚を分析する …

愛おしい骨

愛おしい骨/キャロル・オコンネル/創元推理文庫(2010.9.11発行)

☆このミステリーがすごい!2011年版(2010年)ベスト20宝島社第1位 ☆闘うベストテン2010(AXNミステリチャンネル)国内外ミステリ第3位 ☆2010年週刊文春ミステリベスト10(海外) 第4位 ☆本格ミステリ・ベスト10海外2011探偵小説研究会(原書房)(2010年) 第8位 ☆ミステリが読みたい2011年版(早川書房)第13位 海外ミステリの道に引き込まれた作品『クリスマスに少女…

no image

本格ミステリ・ベスト10海外2011探偵小説研究会(原書房)(2010年)

他のベストテンものとは一線を画すややマニア的なミステリベストテン 2011年版の集計対象は2009年11月から2010年10月まで 第1位 『べヴァリー・クラブ』2010年2月10日 原書房(ヴィンテージ・ミステリ・シリーズ) より発行 第2位 『陸軍士官学校の死(上)(下)』 2010年7月16日創元推理文庫より発行 第3位 『ストラング先生の謎解き講義』 2010年8月 論創社 論創海外ミステ…

フレンチ警部と毒蛇の謎

フレンチ警部と毒蛇の謎/F・W・クロフツ/創元推理文庫(2010.3.26発行)

☆本格ミステリ・ベスト10海外2011探偵小説研究会(原書房)(2010年) 第10位 1938年に刊行されたクロフツ22作目の長編推理小説 343ページの作品で、主人公のフレンチ警部が登場するのはなんと225ページになってからです。 登場するやいなや事件を解決してしまいました。 昨年創刊50周年を迎えた創元推理文庫が紹介に力を注いだ作家の一人。 この本の翻訳ですべての長編作品がそろいました。 2…

no image

陸軍士官学校の死(上)(下)/ルイス・ベイヤード/創元推理文庫(2010.7.16発行)

☆2006年CWA(英国推理作家協会)最優秀歴史ミステリ賞ノミネート作品 ☆2007年MWA(アメリカ探偵作家クラブ)最優秀長篇賞ノミネート作品 舞台は1830年、隠遁生活を送っていた元ニューヨーク市警ガス・ランダーのもとをウエストポイント陸軍士官学校から一人の士官が訪ねてきた— 解説は「あえて無名時代のエドガー・アラン・ポオにスポットライトを当てるという発想の転換が見事に決まった」と本書を紹…

no image

検死審問ふたたび/パーシヴァル・ワイルド/創元推理文庫(2009.3.27発行)

☆本格ミステリ・ベスト10 海外 2010探偵小説研究会 (原書房)(2009年)第2位 ☆このミステリーがすごい!2010年版(2009年)ベスト20宝島社第18位 検死審問―インクエストの続編 復刊もの(作家は1953年に亡くなっている) 時代を感じさせないミステリのマニアが喜ぶ作品 現代のミステリに慣れている人には、展開が遅く、少しいらいらして途中でやめてしまう人もいるかもしれません。 最…

no image

本格ミステリ・ベスト10 海外 2010探偵小説研究会 (原書房)(2009年)

ミステリマニア向けのベストテンもの 2008年11月?2009年10月発行の本が対象 今年は原書房のものが全く入らず、創元推理文庫から6冊が選ばれている。 海外ミステリ第1位から第10位までの本を紹介 2009年12月10日原書房より発行 第1位 『災厄の紳士』2009年9月30日創元推理文庫より発行 第2位 『検死審問ふたたび』2009年3月20日創元推理文庫より発行 第3位 『虎の首』2009…

no image

ミスター・ディアボロ/アントニー・レジューン/扶桑社ミステリー(2009.8.27発行)

密室で殺人が起き、犯人はごく限られた人の中にいるというミステリは、最近あまり面白いとは思わなくなった。 トリックが語りつくされているからか、意外性があってもたかが知れているからかな。 本書は怪奇小説を好む方向きではありません。(タイトル名の「ディアボロ(ギリシャ語で悪魔の意」「悪魔の小道」等は最初から少ししか描かれていません。) 舞台は英米文学政治学会の大会が開催されるイギリス 探偵役は陸軍省所属…

no image

幽霊の2/3 /ヘレン・マクロイ/創元推理文庫(2009.8・30発行)

アメリカのミステリ作家ヘレン・マクロイ(1904-93)が1956年に発表した作品の再刊 精神科医を職業とする探偵の草分け 限られた登場人物のなかで、ひとつずつ謎を解いていくミステリ 古さを全く感じさせません。 物語は、売れっ子作家のエージョントの妻メグ・ヴィージーが、エレヴェーター内においてあったタブロイド紙を見たとたん、血の気が引いた—というところから始まる。 邦訳の題名は気が利いている。…

no image

水時計/ジム・ケリー/創元推理文庫(2009.9.11発行)

新聞記者だった作家が筆をとった週間新聞『クロウ』の記者フィリップ・ドライデン・シリーズの第1作 舞台はイングランド東部の小さな都市イーリー。洪水が脅威を増すなか、主人公はバートン・フェン農場で殺人者が来るのを待っていた—- ここから物語は一週間前にさかのぼって展開していく。 ドライデンを支えるタクシー運転手ハンフリーとのコンビ・昏睡状態の妻ローズの病状・刑事との関係等これからどうなっていくのか…

no image

災厄の紳士/D.M.ディヴァイン/創元推理文庫(2009.9.30発行)

パリのメトロの車内で地図を落とした娘にネヴィル・リチャードソンは声をかけた—- 大きな謎が早くから読者に提示され、それが何か知りたくて先を読まずにはいられない素晴らしい構成!! しかし、『ミレニアム1~3』のようにベストセラーにならなかったのには訳がある。 最後の謎解きの部分が不十分で(短すぎる)かつ納得がいかないところがあり、手をぬいたとしか思えない。最後にきて本当にがっかくりときた。それま…

no image

サイモン・アークの事件簿〈1〉/エドワード・D. ホック/創元推理文庫(2008.12.26発行)

年齢二千歳ともいわれ、超自然現象を追い求める、他の世界・他の時代から来たかのような男サイモン・アークが活躍する短編集10編 サイモン・アーク・シリーズの61ある作品から発表された各年代(50年代から2000年代まで)ごとに選んだ計10編   本書裏表紙には「オカルト探偵が快刀乱麻の推理力で挑む」とあります。 なんとなく、いつのまにか、読んでいる不思議な短編集 ☆2009年文庫翻訳ミステリーベスト1…

no image

2009本格ミステリ・ベスト10海外(原書房)(2008)

2009本格ミステリ・ベスト10海外(原書房)(2008) ミステリマニア向けのベストテンもの 海外ミステリ第1位から第10位までの本を紹介 2008年12月2日原書房より発行 第1位 『ウォリス家の殺人』/D.M.ディヴァイン/創元推理文庫 第2位 『霧と雪』/マイケル・イネス/原書房 第3位 『7番目の仮説 ツイスト博士シリーズ』/ポール・アルテ/ハヤカワ・ミステリ 第4位 『ナポレオンの剃刀…

no image

検死審問―インクエスト/パーシヴァル・ワイルド/創元推理文庫(2008.2.22発行)

江戸川乱歩が1947年8月に発表した「1935年以後のベストテン」に挙げられている作品 復刊もの この作品はかつて「検屍裁判―インクエスト」の訳題で刊行されていました(1951年) ☆2009本格ミステリ・ベスト10海外(原書房)(2008)第9位 ☆ミステリが読みたい2009年版 ベスト・ミステリ2008(早川書房)第15位 物語は検死官の仕事のやり方の説明から始まります。 時代を全く感じさせな…