海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

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五番目の女(上)(下)/ヘニング・マンケル/創元推理文庫(2010.8.31発行)

   

スウェーデンの港町イースタのクルト・ヴァランダー警部シリーズ第6作 
テロリストたちが、4人の女性を殺害する目的で進入した家屋には五番目の女が。
五番目の女も命を奪われ、その事実は闇から闇に葬られた。しかしベテランの捜査員による長い手紙によってその事実が娘に伝わったとき、驚愕の物語はスタートした—-
スウェーデンのミステリはすごいとしかいえない。
前作に続いてまた、間違いなくベストテンものにランクインする作品。
あやうく電車を降りそこなうこと必至のため、電車内の読書は要注意。
警察捜査もののミステリが好きな人には絶対にお薦めの作品です。
それにしても本シリーズは、スウェーデンでは2009年に第10作「Den orolige mannen苦悩する男(仮題)」が出版されており、翻訳がまったく追いつかず、邦訳の出版は遅すぎて怒る気にもなれません。
こんなに面白い海外ミステリを購入しない私たち読者たちが悪いのでしょうか。
2010年8月31日創元推理文庫より発行
☆2010年文庫翻訳ミステリーベスト10(講談社文庫) 第10位
☆このミステリーがすごい!2011年版(2010年)ベスト20宝島社第11位
☆ミステリが読みたい2010年版(早川書房)第11位


本文から抜粋
「いままでめったに、いや一度も、ここほど少数で効果的な仕事をする捜査陣といっしょに働いたことがない」他の警察からの応援に駆けつけた捜査官の言葉として
シリーズ第1作『殺人者の顔』2001年1月26日創元推理文庫より発行

シリーズ第2作『リガの犬たち』2003年4月11日創元推理文庫より発行

シリーズ第3作『白い雌ライオン』2004年9月創元推理文庫より発行(スウェーデンでは1993年出版) 

シリーズ第4作『笑う男』2005年9月30日創元推理文庫より発行

シリーズ第5作『目くらましの道(上)(下)』2007年2月16日創元推理文庫より発行


☆2001年CWA(英国推理作家協会)ゴールドタガー賞受賞作品
☆闘うベストテン2007(ミステリチャンネル)海外ミステリ第6位
☆ミステリが読みたい2008年版ベスト・ミステリ2007(早川書房)第6位
☆このミステリーがすごい!2008年版(2007年)ベスト20宝島社<海外>第9位

 - 2010年文庫, 2010年版(早川書房), 2011年版 (2010年), スウェーデンの港町イースタの警部クルト・ヴァランダー シリーズ, 男性刑事(捜査官)もの, 評価: ☆☆☆☆☆