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ゴースト・ヒーロー/S・J・ローザン/創元推理文庫(2014.7.25発行)

      2015/11/20


私立探偵リディア・チン&ビル・スミスシリーズの第11作

前作発表から2年1か月で発行されました。時間をおきすぎです出版社さま。

天安門事件で殺害された反体制派の中国人画家の”新作”がある、という噂の真偽を確かめてほしい──リディアはアートに関するという畑違いの依頼と依頼人の服装等から依頼の動機に疑問を抱く。

相棒ビルとビルの知人で美術品専門の探偵ジャックに会うが、彼もまた別の人物から同様の依頼を受けていた—

本書の解説がめちゃくちゃ面白い。必ず読後にお読みくださいね。

解説にある通り、この二人は一体どうなっていくのでしょうか。10年以上も気をもんでいるので、ファンとしてはあきらめの境地に何回も陥っています。

解説の方の言葉をお送りします。「ファンとしてはそろそろリディアとビルの関係に一区切りをつけて(もちろん個人的にはハッピーエンドな区切りを)なおかつ新しい<リディア・チン&ビル・スミス>の素晴らしい探偵物語を始めてほしい」

是非是非シリーズ第1作から一気にお読み下さい。

2014年7月25日創元推理文庫より発行 原題は「GHOST HERO」
<リディア・チン&ビル・スミスシリーズ>
①『チャイナタウン(1994)』日本での発行(1997.11.28)
②『ピアノ・ソナタ(1995) 』日本での発行(1998.12.25)
☆1996年シェイマス賞最優秀長編賞受賞
③『新生の街(1996)』日本での発行(2000.4.21)
④『どこよりも冷たいところ(1997)』日本での発行(2002.6.28)
☆1998年アンソニー賞最優秀長篇賞受賞
⑤『苦い祝宴(1999)』日本での発行(2004.1.30)
⑥『春を待つ谷間で(2003)』日本での発行(2005.8.31)
⑦『天を映す早瀬(2001)』日本での発行(2006.11.24)
⑧『冬そして夜(2002)』日本での発行(2008.6)
☆2003年アメリカ探偵作家クラブ最優秀長篇賞受賞
⑨『シャンハイ・ムーン(2010)』日本での発行(2011.9)
⑩『この声が届く先(2010)』日本での発行(2012.6)
⑪本書『ゴースト・ヒーロー(2011)』日本での発行(2014.7)

 - 女性私立探偵もの, 男性私立探偵もの, 私立探偵リディア・チン&ビル・スミス シリーズ, 評価: ☆☆☆☆