海外ミステリの本棚

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三秒間の死角(上)(下)/アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム/角川文庫(2013.10.25発行)

      2015/11/20



ストックホルム市警エーヴェルト・グレーンス警部とスヴェン・スンドクヴィスト警部補 シリーズ第5作

☆2011年CWAインターナショナル・ダガー賞受賞作品

犯罪組織の中枢にまで潜り込んだスウェーデン警察の潜入捜査員パウラ。組織に与えられた任務は、刑務所内に麻薬密売の拠点を作ることだった。

今回のテーマは、警察の捜査方法―潜入捜査にかかわる犯罪者の処遇問題と刑務所運営制度の腐敗の問題。

最後まで読むと面白いのだけれど、上巻は同じことの繰り返しが多く途中で読むことをやめてさっさと下巻に移ってしまいました。

それでも全く問題なく読めました。

潜入捜査員の危うさの繰り返しとエーヴェルト・グレーンス警部の後悔の繰り返しをもう少しすっきりさせていたら素晴らし作品なのに。

心の葛藤の部分を大幅にカットできるので、映画化したらきっと最高。

武田ランダムハウスジャパンが倒産し、角川文庫から出版されましたが、残念なことにシリーズ第4作は飛ばされてしまいました。

2013年10月15日角川文庫より発行 原題は「TRE SEKUNDER」(2009)
<ストックホルム市警エーヴェルト・グレーンス警部とスヴェン・スンドクヴィスト警部補 シリーズ>
第1作 『制裁
第2作 『ボックス21
第3作 『死刑囚
第4作 『FLICKAN UNDER GATAN』未訳
第5作 本書『三秒間の死角』

 - ストックホルム市警エーヴェルト・グレーンス警部とスヴェン・スンドクヴィスト警部補 シリーズ, 男性刑事(捜査官)もの, 評価: ☆☆☆