他人の墓の中に立ち/イアン・ランキン/ハヤカワポケット文庫(2015.4.15発行)
5年ぶりのリーバス警部シリーズの第19作目。
前作『最後の音楽』で退職したジョン・リーバス元警部は、民間人として重大事件再調査班に所属。
ドラマの「コールドケース」や本でも特捜部Qシリーズがあるように迷宮入りした事件を専門に調査する部門いわば警察のお荷物ともいうべきこの仕事は最近とてもよく取り上げられていますが、その仕事にまさについています。
1999年の大晦日に娘が失踪した母親が、似たような失踪事件が2002年そして2008年にA9号線沿いでおきており、三日前にもまたおきたと相談に訪れた—
イアン・ランキンの新シリーズ監察室のマルコム・フォックスも登場して、ジョン・リーバス元警部の前近代的で、ギャングと平気で付き合うという捜査方法に警鐘を鳴らすのですが。
警官の身分を持たなくなったリーバスはその立場と警官としての立場とを使い分けフルに活用して、自分の勘に頼った捜査にまい進していきます。
はたして連続殺人事件なのか。犯人はいったいどんな人物なのか。
ジョン・リーバス元警部の活躍をお楽しみください。
シリーズ次作の第20作「Saints of the Shadow Bible」もすでに発表されています。
2015年4月15日ハヤカワポケット文庫より発行 原題は「STANDING IN ANOTHER MAN’S GRAVE」
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男性刑事(捜査官)もの, 評価: ☆☆☆☆☆