海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

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悪意の波紋/エルヴェ・コメール/集英社文庫(2015.3.25発行)

   


☆マルセイユ推理小説賞受賞作品
☆2015年文庫翻訳ミステリーベスト10(講談社文庫)第6位

100万ドル強奪事件のジャックの話とウェイターのイヴァンの話が別々に語られ、その二つが交差するというよくある形のフランスミステリ。

本書の交差はあまりにも理由がなく、偶然が重なりすぎていて、作為過ぎでびっくり。

前半のイヴァンの部分は全く面白くない。ジャックの話は面白いのに。

後半のイヴァンは全く別人のようになり理解に苦しむ。

2015年3月25日集英社文庫より発行

<作家紹介>
1974年フランス ルーアン生まれ
大学で文学を学んだ後、昼はバーテンダー、夜は執筆という二重生活を送る。

2006年にレンヌに居住し、1作目にあたる『J’attraperai ta mort』(2009年)を出版。
2作目の本書『悪意の波紋』は2011年のマルセイユ推理小説賞などを受賞。
2012年からはパリに居を移し、作家活動を続ける

 - 2015年文庫, ノワールもの, 文庫翻訳ミステリー・ベスト10 (講談社文庫), 評価: ☆☆