海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

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「 ラブ(ロマンス)サスペンス 」 一覧

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ザ・ハント/アリスン・ブレナン/集英社文庫(2007.10.19発行)

女性を監禁・レイプし、最後は時間を与えて逃がし、獲物を狩るように殺害する連続殺人犯 12年前唯一連続殺人犯から逃れたミランダ・ムーアが主人公 FBIアカデミーの卒業直前になぜ彼女がアカデミーから去っていったかも明らかにされます。 FBIアカデミーの同期でルームメイトだった3人をそれぞれを綴った3部作の第2部です 本書は2007年10月19日集英社文庫より発行 …

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嘘でもいいから/ジェニファー・クルージー/集英社文庫(2007.9.25発行)

書き出しが「八月のある木曜日の午後、マディ・ファイデー(主人公)は夫のキャデラックのフロントシートの下から黒いレースのパンティを発見した。」ではじまるロマンス・ミステリー 主人公たちに会いたくて本をいつも手元の置いておきたくなる 読み終わってしまったのがとても残念です    本の裏にある紹介文(?)は決して読んではいけません。面白さが半減してしまいます。 集英社文庫さん、ここはもう少し工夫が必要で…

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ザ・プレイ/アリスン・ブレナン/集英社文庫(2007.9.20発行)

訳者あとがきの中で「読ませる新人、アリスン・ブレナン」と紹介しています。すごい作家がでてきたものです。 主人公はもとFBI捜査官でミステリ作家 自分が書いた小説に登場する殺人を細部まで見事に模した事件が連続して起きた いったい誰が何のために— 設定のすざましさ ミステリとたっぷりのロマンス 瞬く間にベストセラーになったのは納得ができます。 ただミステリとしては疑問が多い作品です FBIアカデミ…

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雨に抱かれた天使/ジュリー・ガーウッド/ヴィレッジブックス

ロマンチックなサスペンスの傑作 主人公は一流ホテルチェーンの経営者一族のチャリティ財団の理事を務めるというとっても恵まれたリーガン・ハミルトン 幼稚園時代からの親友二人が話に色を添えます。 著者はアメリカのベストセラーリストの常連 読んでいておもわずにやにやしてしまったり、ほほえましい二人のやり取りが 犯人との対比に印象付けられます。 表現のすばらしさに、翻訳者さんに脱帽です。 2007年4月20…

マイアミ弁護士 ソロモン&ロード

マイアミ弁護士 ソロモン&ロード(上)(下) /ポール・ルバイン/講談社文庫(2006.10.13)

ユーモアたっぷり・人間味あふれる法廷ミステリ こんな愉快な法廷ミステリは初めてです。 スティ?ブ・ソロモンという型破りな弁護士と、ヴィクトリア・ロ?ドという真面目で魅力的な女性検事の2人が出会うのは留置所の中。こんな始まりも珍しい! アメリカでは既にシリーズ第3作までが刊行されており、早く続きが読みたいと切実に思います。 ちょっとふざけすぎだけど、心も温かくなる、マイアミを舞台とした法廷ミステリを…

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氷のまなざし〈上〉〈下〉/サンドラ・ブラウン/新潮文庫

「サンドラ・ブラウンは、1990年にラブ・サスペンス路線に転向後全ての作品がベストセラー入りしました」と訳者あとがきの中で紹介されています。 アメリカ・ルイジアナ州の小さな街を牛耳る一族の中の弟が自殺。家を飛び出していた姉は、10年ぶりに故郷へ。そこで彼女を待ち受けていたものは—-。 ラブ・サスペンスのベストセラー作家が貴方を離しません。 …

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春は裏切りの季節/J.D. ロブ(ノーラ・ロバーツ)/ヴィレッジブックス(ソニーマガジンズ)(2006.4.20発行)

イヴ&ローク シリーズの第12作 このシリーズは初めて読みましたが、何の抵抗もなく入っていけます。 ロマンチックな気持ちと女性刑事の活躍を楽しみたい方に向いています。 ヴィレッジブックス(ソニーマガジンズ)より2006年4月20日発行 …

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カリブより愛をこめて/キャサリン・コールター/二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション(2005.2.25発行)

気軽に読めるラブサスペンスです。 電車の中で読むには、ラブシーンが多くてちょっと困るかも。 カリブ海に浮かぶ特権階級のリゾート、ポルト・ビアンコ。美貌の事件記者ラファエラはある復讐を胸に、閉ざされたこの楽園にやってきた—- キャサリン・コールターの作品には、魅力あふれる登場人物が多く登場するので、続きもあるかもと期待させられます。 キャサリン・コールターは、1978年に作家としての活動を開始 …

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敵対証人―女弁護士ニナ・ライリー/ペリー・オショーネシー/小学館文庫(2005.3.1発行)

ペリー・オショーネシーは2人のアメリカ人姉妹 1人は実際に弁護士を開業 女弁護士ニナ・ライリー シリーズの第6作 法廷での争いより、事件の真相は何かに重きを置いた法律ミステリーです。 今回ニナ・ライリーは、殺人容疑を受けた息子の親友(?)のために戦います。 邦題は内容と合っていません。本の裏にあるレビューも合っていません。作品にあった内容にすればよいだけなのに、なぜこんなことをするのか私には理解…

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レッド・ライト/(上)(下)T.ジェファーソン パーカー/講談社文庫(2005.2.15発行)

女刑事マーシ・レイボーン シリーズ第2作 女刑事マーシ・レイボーンの内心の葛藤に多くの時間が割かれていて、ストリーの展開が遅いと私は感じました。 この点をどう評価するかでこの作品の評価が高くなったり、低くなったりすると思います。小説なので、内心の葛藤がもっと高い次元のものなら良いのにと思いました。 MWA賞(2001年度最優秀長篇賞)ノミネート作品 第1作『ブルー・アワー〈上〉〈下〉』第3作『ブラ…

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風の踊り子/アイリス ジョハンセン/二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション(2003.8.22発行)

幻の秘宝ウインドダンサーシリーズ三部作のひとつ   舞台は今度はさらにさかのぼり、16世紀ルネッサンスのイタリア。 第2作の『女神たちの嵐』でマリー・アントワネットが大事にしていたウインドダンサー、そのウインドダンサーが何故フランス王室の手に入ったかが本編で明らかにされます。 主人公はフィレンツェの街角でスリを働く奴隷の娘サンチア 歴史ミステリーを絡めたロマンスを楽しみたい方は是非お読みください。…

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女神たちの嵐〈上〉〈下〉/アイリス ジョハンセン/二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション(2002.6.24発行)

幻の秘宝ウインドダンサーシリーズ三部作のひとつ  舞台は十八世紀末の革命にゆれるフランス  前作『風のペガサス』の主人公ケイトリンが大事にしていたカトリーヌの日記がありましたが、その日記を書いたカトリーヌと親友のジュリエット・ド・クレマンが主人公です。 文中にある「トゥット・ア・テ・ミ・ギダ(あらゆるものが私をあなたに導いていく)」がこの小説の主題です。 冬のソナタのようなラブストリーに歴史ミステ…

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風のペガサス〈上〉〈下〉/アイリス ジョハンセン/二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション(2001.6.20発行)

ウインドダンサーシリーズ三部作のひとつ 主人公は、ヴァサロ農園の女性経営者  魅力的な人物が次々と登場し、誰にも何もないようにと祈りながら読みました。あっという間に物語に引き込まれてしまいます。ロマンスとサスペンスを楽しみたい方にお薦めです。 作家は作品を発表するたびにベストセラーリストに名を連ねるアメリカの人気女性作家 2001年6月20日二見文庫より発行 …

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迷宮の暗殺者/デイヴィッド・アンブローズ/ヴィレッジブックス(ソニーマガジンズ)

闘うベストテン2004(ミステリチャンネル)第8位 とにかくおもしろい!本の紹介に「ジェットコースター・サスペンス」とあるが、まさにその通りです。次々に展開していくストリーに目が離せません。ハリウッドで映画化の話が進んでいるのも納得できます。 主人公は、特殊工作員のチャーリー・モンクと女医のスーザンフレミング。作者は映画では、チャーリーはジュード・ロウにスーザンはジュリア・ロバーツに演じてもらいた…

爆風 アイリス ジョハンセン

爆風/アイリス ジョハンセン/二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション(2003.1.23発行)

主人公は、女性の法医学の復顔彫刻家イヴ・ダンカンシリーズ第2作に登場した捜索救助犬の訓練士サラ・パトリックとその愛犬モンティ  2人(?)のロマンスとサスペンスを中心に最後まではらはらどきどきの連続です。もう犠牲を出さないでと叫びたくなります。 捜索救助犬の訓練士サラ・パトリックのシリーズ化も考えてもらいたいと思うのは私だけでしょうか。 また、本書には、復顔彫刻家イヴ・ダンカンも登場し、シリーズ第…