溺れる白鳥/ベンジャミン・ブラック/武田ランダムハウスジャパン(2011.7.10発行)
舞台はカトリックの伝統が濃く残る1950年代のアイルランドのダブリン
ダブリンの病理医(検死官)クワークを主人公とするシリーズ第2作
検死官の医学的な分析を基に事件を解決していくというミステリを期待していたら、本書は全く期待はずれに終わります。
不器用に生きる人間の心の葛藤を描く優れたミステリです。
最後の最後まで、これでは謎解きのスペースがあるのかなと心配してしまいました。
是非第1作の「ダブリンで死んだ娘」からお読みください。その方が本書をずっとわかり読むことができます。
2011年7月10日ラ武田ンダムハウスジャパンより発行 原題は「The Silver Swan」
既に第4作まで発表されています。
「ベンジャミン・ブラックの書くノワール小説は、
ジョン・バンヴィルのいわゆる文芸小説のどれにも劣らない。」
–チャールズ・マグラス(ニューヨークタイムズ・ブックレビュー元編集長)–
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男性検死官(解剖学者・法人類学者・科学者等)もの