海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。

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自堕落な凶器(上)(下)/アリエル・S・ウィンター/新潮文庫(2014.8.1発行)

      2015/11/20



三つの異なる事件が描き出す、ある夫婦の20年。全米絶賛の革新ミステリ」と紹介されています。

1931年フランスの田舎町、路上で発見された死体から明らかになる服役囚連続失踪事件。閉ざされた監獄内の謎を追う警部の物語(第一部「マルニヴォー監獄」)。

1941年、全盛期に向かう米映画界で起きた、若い女性が連続して切り裂かれる事件と業界の闇に名探偵が迫る(第二部「フォーリング・スター」)

1951年アメリカで、かつての人気を忘れられない落ちぶれた作家が、遺産相続をめぐり事件を起こしてしまう。追いつめられ、堕ちていく男が最後に選んだ行動とは……(第三部「墓場の刑事」)。

それぞれに古典の巨匠のスタイルを模した技巧的な作品。

その作品を知っている人たちは高い評価を、知らないと面白くなく下巻までいかないという方も出ており、評価がはっきり分かれてしまう作品。

このような技巧的なミステリは好きではありません。技巧的であっても面白ければ問題ないのですが。

2014年8月1日新潮文庫より発行 原題は「The Twenty-Year Death 」(2012)

 - 評価: ☆☆