骨と翅/サイモン・ベケット/ヴィレッジブックス(2014.2.20発行)
法人類学者デイヴィット・ハンターのシリーズ第3作
ロンドンからかつて学んだテネシーの法人類学センターに招待されたデイヴィットを待っていたものは、奇妙な他殺体だった—-
事件解明に不要な病理医ヒックスや無能で尊大な犯罪プロファイラー・アーヴィングを登場させて、読者をいらいらさせる意味はどこにあるのでしょうか。
主人公を無視し、非協力的なテネシー州捜査局特別捜査官ガードナーもその無視する部分の描写が多すぎまて、不快です。
そうでなくとも、くよくよ考える主人公にいらいらさせられている読者の身になってみてください。
奇怪な他殺体という事件の設定は非常にユニークなのに、いらいらして途中で読むのをやめてしまう人が出てもおかしくありません。
読者をいらいらさせる部分を削除して、事件解明に関することに重点を置き、法人類学者の専門知識を事件解明に生かすところをふくらませて、読者をミステリに集中させて下さい。
パトリシア・コーンウェルの検屍官シリーズが陥ってしまった検屍官が専門性と関係なく活躍?するシリーズに本書もなりつつあります。
本来の仕事に戻ってもらえたらと思います。
2014年2月20日ヴィレッジブックスより発行
第1作『法人類学者デイヴィット・ハンター』
第2作『骨の刻印』
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男性検死官(解剖学者・法人類学者・科学者等)もの, 評価: ☆☆