海外ミステリの本棚

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カールの降誕祭 [クリスマス]/フェルディナント・フォン・シーラッハ/東京創元社(2015.11.13発行)

      2016/01/31


フェルディナント・フォン・シーラッハの短編集。
3つの作品が収録されています。

日本人の女子留学生に恋をしたパン職人の物語「パン屋の主人」
公明正大だった裁判官の退職後の数奇な運命を描く「ザイボルト」
ドイツでは、クリスマスに最も殺人が多い。十世紀から続く貴族トーアベルク家のクリスマスの惨劇を描いた表題作「カールの降誕祭(クリスマス)」

あっという間に読み終えてしまいました。

解説を読むとシーラッハの長編作品や短編集と密接な関係があり、計画的な発想の基に書かれているようです。他の作品の詳細まではとても覚えていませんでしたが、彼の作品を並べて読める方はそうしてみてください。

本書は『コリーニ事件』と『禁忌』の間の橋渡しをしていると訳者あとがきにあります。

2015年11月13日東京創元社より発行
<フェルディナント・フォン・シーラッハの作品>
犯罪』(2009)
罪悪』(2010)
コリーニ事件』(2011) 初の長編
『カールの降誕祭』(2012)本書
禁忌』(2013) 長編第2作

 - 短編集もの, 評価: ☆☆☆☆☆