海外ミステリの本棚

海外ミステリの本棚では、翻訳されたミステリー最新刊を中心にベストセラーも含め実際に読んだ感想・書評 カテゴリー/おすすめを紹介。 独自のジャンル分けや各種ベストテンランキング該当かなども掲載しています。読書頻度は1週間に1,2冊ですが、10年で1000冊を超えました。最新のミステリ情報をこちらからどうぞ。 レビュー数 1,173件

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裏稼業 (上)(下)/ジョン・グリシャム/アカデミー出版

アメリカで一番多くに人に読まれているといわれるジョン・グリシャムの第11作 今までの作品と比べると、すごく気軽に読めます。少しがっかりしましたが、読み終えると爽快感だけが残っています。途中で読むのを止めるのはとてもむずかしいのは、相変わらずです。 主人公が誰なのか、最後までわからないし、法廷サスペンスの第一人者が肩の力を抜いて楽しく取り組んだ作品だとおもいます。 1 『評決のとき』映画化  2 『…

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顔のない狩人/アイリス ジョハンセン/二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション(2001.3.23発行)

復顔彫刻家(頭蓋骨から人間の顔を復元する仕事です)のイヴ・ダンカン 気骨のある責任感の強い女性が主人公のシリーズ第2作 ラブロマンスとサスペンスを同時に楽しみたい方には是非お薦めします。 第3作は『嘘はよみがえる』  2001年3月23日二見文庫より発行 …

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失われた顔/アイリス ジョハンセン/ザ・ミステリ・コレクション二見書房(1999.9.22発行)

娘を失った過去と戦いながら仕事に打ち込む復顔彫刻家(頭蓋骨から人間の顔を復元する仕事です)のイヴ・ダンカン 気骨のある責任感の強い女性が主人公のシリーズ第1作 とにかく面白い。先を読まずにはいられない。この作家の作品は、構成も心理描写もすばらしいとしかいえない。出せばすべてベストセラーというのも納得できます。 本人が事件に巻きこまれていく過程や理由はパトリシア・コーンウエルの検屍官ケイ・スカーペッ…

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千里眼を持つ男/マイケル クーランド/ 講談社文庫

  2005/01/04    評価: ☆☆☆☆

作家は1938年アメリカ ニューヨーク生まれ シャーロック・ホームズの宿敵モリアーティ教授を主人公としたシリ?ズ第3作 コナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズを子供時代に読みふけった人にはおすすめのミステリ。 但し、ホームズは自分が解決できない事件は全てモリアーティ教授の犯罪という固定観念に凝り固まった人物として登場してきます。 誤植を見つけました。P40 L13 「生まれで遺族の身分」→…

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アップ・カントリー―兵士の帰還〈上〉〈下〉/ネルソン デミル/講談社文庫(2003.11.15)

  2005/01/04    評価: ☆☆☆☆☆

陸軍の犯罪捜査部を退役したポール・ブレナーが主人公(作家の代表作『将軍の娘』では現役の陸軍准尉の役) 読み出したら止まらないおもしろさ。文庫本で上下併せて1588ページを一気に読まずにはいられません。ベトナムに興味のある人・ベトナム戦争に興味のある人には特におすすめですが、ミステリ好きなら是非トライしてみて下さい。 作家はニューヨーク生まれ アメリカを代表するミステリー・エンタテイメント作家 20…

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ブラック・ウォーター/T・ジェファーソン パーカー/ハヤカワ・ノヴェルズ(2003.2発行)

女刑事マーシ・レイボーン シリーズの第3作 第1作同様にサスペンスとラブストリートを楽しめますが、出世したいだけの地方検事補の妨害やマーシ・レイボーンの内心の葛藤に多くの紙面がさかれて、ちょっといらいらします。すばらしいストリーなだけに、爽快な気分でずっと読みたいと思いました。 なお、第2作はいつ出るのでしょうか。 文庫版は2007年2月8日ハヤカワ・ミステリ文庫より発行 …

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死より蒼く/フィオナ・マウンテン/講談社文庫

  2005/01/02    評価: ☆☆

作家はイギリスでBBC放送のラジオ広報の仕事を経た女性作家 女性家族史探偵(系図を調べる学者)のナターシャ・ブレイクが活躍するシリーズもの第1作 イギリス・コッツウォルド地方のマナーハウスやロンドンが舞台になっています。ミステリ?と思わないで読んだ方が良いかもしれません。作家のホームぺージはwww.fionamountain.comでコッツウォルド地方やマナーハウスの写真などを見ることができます。…

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女神の天秤/フィリップ・マーゴリン/講談社文庫(2004.12.15発行)

作家はリーガル(法律・法廷)サスペンスの旗手の一人 弁護士で96年に作家に専念するため弁護士をやめているそうです ジョン・グリシャムの『評決のとき』『法律事務所』『ペリカン文書』『依頼人』『処刑室』『原告側弁護人』『陪審評決』『パートナー』『路上の弁護士』 『テスタメント』『裏稼業』 『ペインテッド・ハウス』『スキッピング・クリスマス』『召喚状』やスコット・トゥローの『推定無罪』『死刑判決〈上〉〈…

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渇いた季節/ピーター ロビンスン/講談社文庫(2004.7.15発行)

イギリス・ヨークシャーの主席警部アラン・バンクス シリ-ズの第10作(翻訳としては7作目) この作品で2000年のアンソニー賞・バリー賞をダブル受賞 警察本部長から忌み嫌われ、窓際族に追いやられたバンクスと部長刑事のアニー・カボットが、本部長から振られた40年も前に起きた殺人事件に取り組んでいきます。 バンクスを心から応援しながら、読んでいく本格ミステリ?です。読み始めたら止まらないおもしろさです…

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嘘はよみがえる/アイリス ジョハンセン/講談社文庫(2004.6.15発行)

作家は作品を発表するたびにベストセラーリストに名を連ねるアメリカの人気女性作家 主人公は女性の法医学の復顔彫刻家(頭蓋骨から人間の顔を復元する仕事です) 復顔彫刻家イヴ・ダンカンシリーズの第3作 (第1作は『失われた顔』第2作は『顔のない狩人』) うーんとうなってしまうおもしろさ!深い愛ゆえに愛する人を傷つけてしまうことがある。愛とサスペンスの物語です。 また、イヴ・ダンカンを取り巻く男性達がそれ…

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死の序列/キャスリーン レイクス/角川書店(2005.5.25発行)

「法人類学者」テンペランス・ブレナンのシリーズ第2作。 法人類学者で骨の鑑定の専門家であるテンペランス・ブレナンは、修道院の依頼により19世紀の尼僧の遺骨発掘調査を行っていた— 昆虫が与える情報が、死亡推定時刻にこんな大きな役割を果たすなんて驚きでした。 今回は丁寧に事件の真相が説明されています。 2005年5月25日 角川書店より発行 …

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タトゥ・ガール/ブルック スティーヴンズ/講談社文庫

  2004/12/24    評価: ☆☆☆☆☆

主人公の女性2人を心から応援し続けて読んでいくミステリーです。先を読まずには心配でいられないので、あっという間に読み終えてしまいます。想像を超える展開に何度も驚かされます。わくわくどきどきしながら読めるおすすめのミステリーです。 最後に何が起こったか、ちょっとわかりにくいのですが、それは神のみぞ知ることなのでしょうか。 …

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NYPI/ジム・フジッリ/講談社文庫

  2004/12/21    評価: ☆☆☆☆

私立探偵(調査員)テリー・オアのシリ-ズ第1作。既に第4作までアメリカでは出版されています。 「最愛の君に」に書くラブレターは、涙なしには読めないもの。限りない愛情をそそぐ娘とのやりとりもおもしろい。事件解決の謎解きの示し方がとてもユニーク。シリーズの続きを早く読みたい。 …

既死感

既死感(上)(下)/キャスリーン レイクス/角川文庫(2001.1.25発行)

1998年度カナダ推理作家協会最優秀処女長編賞受賞作品 「法人類学者」テンペランス・ブレナンのシリーズ第1作 このシリーズはどうしてもパトリシア・コーンウェルの検屍官ケイ・スカーペッタのシリーズと比較してしまいます。 ケイ・スカーペッタのシリーズはベストセラーとなっており、作家もこれを意識して書いているところがあるのではないかと思われます。 主人公の「法人類学者」テンペランス・ブレナンの事件に対す…

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警視の予感/デボラ クロンビー/講談社文庫(2003.11.15発行)

ロンドン警視庁警視のダンカン・キンケイドのシリーズ第7作  予感という題名が暗示しているように、いったいどんな事件が起きるのか、はらはらどきどきしながら200ページまで行ってしまいます。 舞台は英国の古い町グラストンベリ どんな事件が、誰の身に起きるかは読んでからのお楽しみです。 早く読みたいという気持ちと、いつまでもこの作品を読んでいたいという気持ちがぶつかって、本を手にしてはやめ、また手に取る…

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